
こんにちは。
毛利まさるです。
上司からの依頼内容、「結局なにが言いたいの?」と思った経験はありませんか?
「もう少し“いい感じ”にして」
「なんとなくイメージと違う」
「そうじゃないんだよなあ」
そんなふうに上司から指示を受けたことはないでしょうか?
曖昧な表現に頭を悩ませながら、「で、つまりどうしたらいいんだ…?」とモヤモヤが残ったまま資料を作り直す。
そうして何度も手戻りが発生し、時間とエネルギーを失っていく。
これは、社内営業において多くの人が経験する“あるある”の一つです。
しかし、実はこのモヤモヤを解消するコツはたったひとつです。
それは「大枠をつかむ」ことです。
全体像を把握しないまま細部を詰めても、相手の意図とズレてしまうのは当然のこと。
では、どうやってこの「大枠」をつかむのでしょうか。
今回はそのポイントについて掘り下げていきます。
まず「上司の立場」になってみる
そもそも、なぜ上司の指示は曖昧になりやすいのでしょうか?
それは、上司自身も全体の中でのバランスを見ていたり、他部署との調整や外部との兼ね合いを考えていたりするからです。
そのため、細かいところは現場に委ねて「いい感じで」としか言えない、ということもよくある話です。
この時に大事なのが、あなたが社内営業として「相手の視座」に立ってみること。
つまり、「上司はこの資料をどこで誰に使うのか?」
「どんな背景のもとでこの依頼をしているのか?」を想像するのです。
そうすれば、なぜその指示になったのか、何を求めているのか、ぼんやりとでも見えてくるはずです。
全体像をつかむ3つの視点
では、どうすれば「大枠」をつかむことができるのでしょうか?ポイントは3つあります。
1つ目は「目的を聞くこと」です。
依頼の内容に対して「それは何のためにやるのですか?」と確認する。
このひと手間で、タスクの背景が明確になります。
2つ目は「ターゲットを確認すること」。
資料や報告書なら、それを見る相手は誰か?
部長なのか?役員なのか?
それとも顧客か?ターゲットによって伝えるべき内容やトーンは全く異なります。
3つ目は「ゴールイメージを共有すること」。
上司に「最終的に、どうなっていればOKですか?」と聞く。
この問いによって、自分が向かう方向が定まります。
このようにして、枝葉の情報よりも「幹となる構造」を最初に握る。
それが“何度もやり直す地獄”から抜け出す第一歩なのです。
完成度より“整合性”が問われる時代
特に、現代の仕事では「パーフェクト」よりも「スピードと納得感」が求められます。
内容が60点でも、方向性が合っていれば後で修正できますけど、
方向性がズレているとどれだけ丁寧にやっても全部やり直しになります。
だからこそ、まずは「これは大枠として、こういう方向で合ってますか?」と途中で確認することが極めて重要です。
上司とのコミュニケーションにおいて、この確認こそが社内営業の要と言えるでしょう。
「わかってくれてるな」と思われた瞬間、信頼は一気に高まる
上司が本当に欲しいのは、「言葉にできないニーズを汲んでくれる部下」です。
だからこそ、大枠をつかんでいると、「こいつ、わかってるな」と思ってもらえる。
それはもう、営業でいう“阿吽の呼吸”のようなものです。
「そこ、よく気づいたな」と言われるようになれば、今後の依頼や相談もスムーズになります。
結果的に、あなたの業務負荷が減るだけでなく、評価も自然と上がっていくのです。