
こんにちは。
毛利まさるです。
ストレートに言って傷つけた経験はありませんか?
「言いたいことはわかるけど、もう少し言い方ってあるよね…」
そんな言葉を面と向かって言われたこと、あるいは心の中で思われたこと、
あなたにもあるのではないでしょうか?
社内営業の場面でも、ついつい「正しさ」や「効率」を優先して、
ストレートすぎる物言いになってしまうことがあります。
「はっきり言ってあげたほうが相手のためだ」と思っていたのに、
逆に空気が悪くなってしまったり、思わぬ反発を受けてしまった経験がある人も多いはずです。
しかし、そこで必要なのは「遠慮」ではありません。
大事なのは、言い方を設計する力です。
つまり、「正しいことを、正しく伝える方法」を身につけることなのです。
ストレートに言う=誠実、とは限らない
「自分は裏表なく、思ったことをハッキリ言うタイプです」と誇らしげに語る人がいます。
それ自体は悪いことではないのですが、問題は「ハッキリ言った結果、何が起きたか」です。
たとえば、
「この資料、ぜんぜん使えないですね」
と上司や同僚に言ってしまった場合。あなたの目的が「資料をもっと良くしたい」ことだとしたら、
その言い方では逆効果になりかねません。
言われた相手は「使えないと言われた」ことに意識が集中し、
改善のための本質的な話し合いからは遠ざかってしまいます。
あなたの真意は伝わらず、ただ「攻撃された」と受け取られてしまうのです。
つまり、ストレートさと誠実さは別物です。
本当に誠実でありたいなら、相手の心に届くように設計された言葉を使うべきなのです。
言い方を変えるだけで、社内の空気が変わる
たとえば、さきほどの「この資料、ぜんぜん使えないですね」という表現。
これを以下のように変えてみると、どうでしょうか?
「この資料、とても丁寧に作られていますね。
ただ、もし営業チームの立場から見ると、ここに○○の情報が追加されると、
より使いやすくなるかもしれません」
このように相手の努力や立場に一定のリスペクトを示したうえで、
建設的な意見をのせるだけで、ぐっと伝わり方が変わります。
つまり、社内営業において重要なのは、相手の立場を「想像する力」。
「伝える」ではなく「伝わる」ことを目的にすることが、社内での信頼を築く第一歩なのです。
ストレートな表現が許される場面もある
もちろん、どんな場面でもオブラートに包むべきだとは言いません。
たとえば、時間が限られている状況で、即座に判断や行動を求められる場面では、
ストレートな表現が効果を発揮します。
また、あなた自身が責任を背負っているプロジェクトで、
曖昧な表現を避けたほうがチームにとって有益な場合もあります。
ただし、その「ストレートさ」が有効であるかどうかを見極めるには、
日頃からの関係性と信頼の蓄積が前提です。