
こんにちは。
毛利まさるです。
相手の一言に「イラッ」とした経験はありませんか?
営業の現場で、お客さんから冷たい言葉や、思ってもいなかった一言を受け取って、
「なんだよ、それ……」と、つい感情的になりかけたことはありませんか?
または、逆に「これ以上話したら関係が壊れそうで怖い」と感じて、
言いたいことを飲み込んだ経験はないでしょうか。
このように、セールスメンタルを保つうえで重要なのが、
「感情」と「事実」をきちんと切り分ける力です。
実は、これこそが一流の営業パーソンとそうでない人の違いでもあるのです。
アサーションという考え方を知っていますか?
「アサーション(assertion)」という心理学の考え方があります。
簡単に言えば「自分も相手も大切にしながら、率直に自分の意見を伝えること」です。
たとえば、相手が怒っていたら「自分を責めている」と思いがちです。
しかし、アサーティブな人はそこで一歩引いて考えるのです。
「これは相手の感情であって、自分に100%の責任があるわけじゃない」と。
つまり、感情の波に飲まれずに「これは事実か?それとも解釈か?」と問い直せる人。
これが営業でも、日常でも、ものすごく重要な姿勢なのです。
感情は正しい判断を鈍らせる
たとえば、あなたが資料を一生懸命作ったのに、上司から「これ、全然ダメだね」と言われたとします。
このとき、「全否定された」と感じてしまうと、感情がグラつきますよね。
しかし、実際には「資料の構成がイマイチ」なだけかもしれません。
つまり、言われたのは“事実”ではなく“評価”なのです。
感情に飲まれすぎると、視野が狭くなります。
特にセールスメンタルにおいては、事実をきちんと整理して、冷静に状況を判断する力が必要です。
セールスでも使える「感情と事実の仕分け術」
では実際にどうすればよいのでしょうか?
一つの方法として、感情と事実をメモに分けて書き出すことをおすすめします。
たとえば…
- 事実:お客さんが「価格が高い」と言った。
- 感情:否定された気がした。悔しい。
こうやって書いてみると、
「感情的になっていたのは、自分自身の反応だった」と気づけることも多いです。
そして冷静になると、「価格以外の価値を伝えきれていなかったかも」と、建設的な視点が生まれます。
感情に反応せず、感情を観察する
あるセールスの達人がこんなことを言っていました。
「相手の感情に反応するのではなく、感情を観察せよ」
たとえば、お客さんがイライラしているときに、
あなたもイライラを返してしまえば話は進みません。
しかし、「この人は今、不安なのかもしれない」と観察できれば、
「安心してもらう」方向のトークに切り替えることができるのです。
この視点の切り替えこそが、セールスメンタルを強化する上での第一歩です。
「私は怒っている」ではなく「私は怒っているのかな」
「私は怒っている」ではなく「私は怒っているのかな」という疑問の表現にするだけで、
不思議と感情との距離が取れます。
これを営業トークに応用すると、「お客さんに断られた=嫌われた」と思い込まず、
「今はまだ必要ないだけかも」と捉え直せるのです。
そうすることで、次のアプローチにも前向きな気持ちで向かえます。
ぜひおためしください。