
こんにちは。
毛利まさるです。
あなたが耳にタコができるほど聞いた言葉があります。
それは「メモをとること」です。
それは仕事術として最もシンプルで、最も効果的です。
では、なぜメモをとることが大事であり効果的なのでしょうか?
後で見直すことができるから?
後で整理ができるから?
もちろん、それもあります。
実は、メモをとるという行為には、
このようにただ情報を保存する以上の意味があります。
情報を記憶するならば最近では録画からの議事録作成もあります。
しかし、それに頼ると実は記憶にあまり残りません。
なぜなら、メモとは単なる記録ではなく、
アウトプットそのものだからです。
人間の脳は、インプットしただけの情報を
驚くほど簡単に忘れてしまいます。
たとえば、ある講演を1時間聞いたとしても、
翌日にはその9割を忘れている、
という研究結果すらあります。
であるものの、もしその講演中に自分の手でメモをとっていれば、
話の要点や印象に残った言葉、気づきは驚くほど鮮明に記憶に残ります。
なぜなら、手を動かして書くという行為そのものが、
すでに「理解しながら出力している状態」だからです。
つまり、情報を自分の中でいったん整理し、
再構築しながら記録しているのです。
これはまさに、無意識のうちに行っているアウトプットであり、
脳がもっとも活性化する状態だと言えるでしょう。
トップセールスは、商談後に必ずその場で手帳を開き、
数行のメモを残します。
内容は「相手が何に反応したか」
「次に投げるべき提案の方向性」
「相手が漏らした小さな本音」など、
他人から見れば些細なことかもしれません。
しかし、それらの断片が彼の次の一手を
確実にする武器になっているのです。
そして何より、そのメモには、相手への敬意と、
自分の仕事への誠実さが表れているように感じられました。
一方で、会議や商談を「聞くだけ」で終わらせてしまう人は、
時間が経つほど記憶が薄れ、次に何をするべきかを見失ってしまいます。
聞き流すことと、意識して記録することは、
同じ時間でも積み重なる成果がまったく異なるのです。
「でも、自分は字が汚いから…」
「何を書けばいいかわからない…」
という声もよく聞きます。
しかし、メモは他人に見せるものではありません。
完璧に書く必要はないのです。
むしろ、雑でも自分の言葉で書くことが大切です。
正確に録音するよりも、
「自分の頭で咀嚼しながら手を動かす」ことの方が、
はるかに記憶にも定着します。
また、メモを取るという習慣は、周囲からの評価にも直結します。
メモを取る姿勢は「この人は真剣に聞いている」
「この人には任せても大丈夫だ」という信頼につながります。
仕事術としてはあまりにシンプルであるものの、効果は絶大です。
現代のように情報が溢れる時代だからこそ、
意図的にメモをとる行動が、
あなたのパフォーマンスを何倍にも引き上げてくれるのです。
改めて今日からメモをとることを習慣にしてみてください。
どんな些細なことでも、自分の手で書き留めることで、
それが確かな積み重ねになります。
そしてその積み重ねこそが、誰にも真似できない、
あなただけの「最強の仕事術」へと変わっていくのです。