悩んでも解決しないことに悩むこと

こんにちは。
毛利まさるです。

「そんなこと、考えても無駄じゃない?」

誰かにそう言われて、余計にイライラした経験はありませんか?

自分では真剣に悩んでいるつもりでも、
周囲からは「それに悩む意味ある?」
と受け取られてしまう。

そのたびに「自分の感情を否定された」と感じて、
余計に感情が混乱する。
そんなこと、人生で一度はあったはずです。

特に、セールスという仕事においては、
人間関係や成果、評価、数字など、
感情を揺さぶられる要素が数多く存在します。

顧客とのやりとりで傷ついた言葉が忘れられない。
チームの空気が悪くなっているようで不安になる。
上司の一言が心に刺さって眠れなくなる。

そういった“感性的な悩み”は、日々の業務の中で何度も頭をよぎります。

しかし、ここで一度立ち止まって考えてみてください。
その悩みは、あなたがコントロールできることですか?

もし違うのだとしたら、どれだけ悩んでも状況は変わりません。
人の気持ちや評価、過去の出来事といった、
自分の力ではどうにもできないことに悩み続けることは、
まさに“底なし沼”のようなものです。

そこに力を注ぎすぎれば、
本来集中すべき大切なことに手がつかなくなってしまいます。

では、どうすればよいのでしょうか?

まず、感情にとらわれている自分に気づくことです。

たとえば、「なんであの人はあんな言い方をしたんだろう?」
と悶々としているなら、
それはあなたの力では変えられない領域の悩みです。

であるならば、一度ひとりになって、
その悩みをすべて文字にしてみてください。

紙でもスマホでも構いません。
頭の中に浮かんでいることを、
誰にも見せないつもりで素直に書き出していくのです。

人間は、頭の中でぐるぐる考えているうちは、
同じ思考パターンを堂々巡りしてしまいます。

しかし、書くことで思考は“外化”されます。
つまり、あなた自身がその悩みを客観的に見られるようになるのです。

そしてその瞬間、あなたは“悩みにとらわれている状態”から、
“悩みを観察している状態”にシフトします。
この変化は非常に大きいものです。

そして書き出した文章を少し時間を置いて読み返してみると、
「あれ、こんなことで悩んでたのか」
と肩の力が抜けている自分に気づくかもしれません。

また、自分でコントロールできることに
焦点を当てることも非常に重要です。

セールスの現場では、成果や数字ばかりに目が向きがちですけど、
それを直接コントロールすることはできません。

しかし、自分の行動、言葉遣い、提案の精度、
勉強量は確実にコントロールできます。

であるものの、つい結果ばかりを気にしてしまい、
自己否定に陥る人も多くいます。

そんなときは、
「今、自分にできる最善の行動はなにか?」
と自問してみてください。

未来を変えるためには、“今”を変えるしかありません。

感情に揺さぶられて動けなくなるのではなく、
感情を観察し、理解し、今できることに集中する。
それが、精神的な回復力=レジリエンスを育てる最短ルートなのです。

悩んでも解決しないことに悩む時間を、
少しでも“今できること”に変えていく。

それが、あなたの心を守り、パフォーマンスを高める力になります。
感性的な悩みに気づいたら、書き出し、整理し、そして行動する。
その繰り返しが、あなたを少しずつ強くしてくれます。

今日もまた、あなたのセールスに意味のある一歩を。