こんにちは。
毛利まさるです。
世の中には、物事を二元論でとらえる人がいます。
「AはOKで、BはNG」といったように
白か黒か、正しいか間違っているかを
はっきり分けようとする考え方です。
二元論のメリットは、判断に迷ったときに
すぐに結論を出せることです。
シンプルでわかりやすく、無駄な迷いを減らせるため
意思決定が速くなるという点では一理あります。
しかし、現実の世界はそんなに単純ではありません。
実際には、
「〇〇という条件ではAが適している。
そして△△という条件ではBのほうが望ましい」
といったケースがほとんどです。
たとえば、「持ち家か賃貸か」という議論があります。
持ち家を選ぶべきか、賃貸に住むべきかという議論は
昔から続いていますけど、一概にどちらが正解とは言えません。
住宅ローンの金利、転勤の有無、家族構成
ライフスタイル、経済的な状況など
さまざまな要素によって適切な選択肢は変わります。
二元論に固執すると、状況に応じた柔軟な判断ができなくなり
損をすることが多くなります。
たとえば、ビジネスの場面でも
「この商品は良い、あの商品は悪い」
と単純に決めつけるのではなく、
「どのような条件ならこの商品が適しているのか?」
を考えることが重要です。
営業やセールスの場面では
顧客のニーズに応じて最適な提案をすることが求められます。
しかし、「この商品はすべての人にとって最適だ」
と思い込んでしまうと、うまくいきません。
たとえば、とあるパソコンを
「動画編集も、最新のゲームも遅延なく対応できる」
と説明したとしても
すべての顧客に当てはまるわけではありません。
ある人にとってはオーバースペックで
値段が高すぎるかもしれません。
またある人にはまさに求めていたものかもしれません。
ここで重要なのは
「この商品が最適な条件は何か?」を明確にし
それに合った顧客に適切に提案することです。
「この商品が最適な人もいるし、そうでない人もいる」
と考えることで、無理な押し売りをせずに済みますし
顧客からの信頼も得やすくなります。
二元論に頼らず、条件を整理して説明できるようになると
セールストークの質も向上します。
たとえば、ある顧客が「この商品、本当に良いの?」
と聞いてきたときに、
「この商品はすべての人にとってベストです!」
と答えるのではなく、
「〇〇の条件なら、この商品は非常におすすめです。
ただし、△△の条件なら別の商品を検討したほうがいいかもしれません」
と答えることで、信頼性のある説明ができます。
顧客は、自分にとって最適な選択をしたいと考えています。
そのため、「この商品は完璧!」と押し付けられるよりも
「このような条件ならこの商品が適している」
と説明してもらったほうが納得しやすくなります。
結果的に、売上につながるだけでなく、顧客との関係も良好になります。
二元論は、物事をシンプルに考えられるというメリットがあります。
しかし、現実世界では通用しないことが多いです。
特に、セールスの場面では
「この商品は絶対に最高!」
と断言するのではなく、
「どの条件ならこの商品が適しているか?」
を明確にし、顧客に説明することが重要です。
仕事でも人生でも、二元論にとらわれず
適切な条件を考えながら判断することで
より良い結果を得ることができるでしょう。