
こんにちは。
毛利まさるです。
「そのときは胸に響いたのに、時間が経つと何を言われたのか思い出せない」
そんな経験はありませんか?
上司や先輩、あるいは友人や家族からもらった、あのときの“ありがたい言葉”。
一時的に励まされたとしても、日々の喧騒に飲み込まれて、いつの間にか記憶の奥へ消えてしまう。
そんなことが、誰にでも起こり得ます。
であるものの、その一言が、あなたを救う“お守り”になることもあるのです。
だからこそ、その言葉を「もらって終わり」にするのではなく、
メモして、声に出して、何度も読み返してみてください。
書くこと、読むことは、あなた自身を励ます行為
ありがたい言葉というのは、受け取った瞬間だけが効力を持つわけではありません。
メモをしておくことで、後から何度でも“取り出せる”ようになります。
そして、ただ読むのではなく、声に出して読むこと。これが重要です。
なぜかというと、言葉は声になった瞬間、“他人の声”から“自分の声”に変わるからです。
つまり、誰かがあなたにかけてくれた言葉を、あなた自身が“語り直す”ことで、
それは二重に染み込んでくるのです。
これは、心の筋トレみたいなものです。
落ち込んだときこそ、自分の声で自分を立ち上がらせる。
この積み重ねが、静かなレジリエンスを育てていきます。
想像してください。今度はあなたがその言葉を“渡す側”になる
ありがたい言葉をもらって救われた経験があるなら、次はあなたがそれを渡す番です。
誰かが落ち込んでいるとき、かつて自分がもらったあの言葉を、そっと手渡す。
それは知識でもスキルでもない、あなたの経験と共に受け継がれた“人間の優しさ”です。
声に出して読むとき、「今、自分と同じように苦しんでいる誰か」に
その言葉を届けるイメージをしてみてください。
まるで、バトンを渡すように。その感覚を持つことで、言葉はさらに深く、
あなたのレジリエンスの中核へと浸透していきます。
レジリエンスは「感情の回復力」だけではない
レジリエンスという言葉は、よく「折れない心」「立ち直る力」と訳されますが、
実はそれだけではありません。
「一度くじけたとしても、戻ってこれると自分を信じられる力」
「一度沈んでも、また浮かんでこられる自分への信頼」
そういった感覚を少しずつ育てていく行為こそが、真のレジリエンスの土台なのです。
ありがたい言葉を声に出して読むという行為は、小さな儀式かもしれません。
しかし、その“積み重ね”が、「私はまた戻ってこれる」という感覚を強く育ててくれます。