失敗は“他人のもの”から学べ:トップセールスが実践するセールスメンタル術

こんにちは。
毛利まさるです。

「同僚の失敗を見て、どう接するべきか迷ったことはありませんか?」

上司に怒られて落ち込んでいる同僚。
大きなプレゼンで失敗してしまったチームメンバー。
そんな場面に出くわしたとき、あなたはどんな行動をとっているでしょうか?

「気にするなって。誰にだってミスはあるさ」と声をかける?
それとも、心の中で「あれはヤバかったな」と笑ってしまう?
どちらもよくあるリアクションであるものの、
それだけではあなた自身の成長のチャンスを逃しているのかもしれません。

トップセールスの反応は“共感”だけでは終わらない

トップセールスは、同僚の失敗に対してこんな対応をしています。
「親身になって、まるで自分が失敗したかのように、その出来事を一緒に振り返る」のです。

え?自分じゃないのに?と思うかもしれません。しかし、ここが重要な分かれ道なのです。

単なる励ましではなく、「なんでそのトークだったんだろう?」
「なぜその判断をしたんだろう?」と、
まるで自分がその現場にいたかのように、深掘りして聞いていくのです。

つまり、他人の失敗を「他人事」で終わらせない。
これが、トップセールスが持つ強靭なセールスメンタルの正体です。

人の失敗は、自分の経験値になる

普通、人は自分の失敗から学ぼうとします。
しかし、それでは成長スピードが遅い。
なぜなら、人生で体験できる失敗には限りがあるからです。

でも、他人の失敗にも“自分の失敗だったら”という視点で向き合えば、
あなたは倍速で経験値を積むことができるのです。

たとえば、「そのときお客さんにどう言われたの?」
「それに対してどう返したの?」と聴いてみる。

そして、「自分だったらこう言ったかもしれないな」と仮説を立ててみる。
この習慣こそが、営業の思考筋を鍛える最強のトレーニングになります。

「いい人」ではなく「学ぶ人」になる

ここで注意したいのは、ただ優しく寄り添うだけの“いい人”で終わらないことです。「かわいそうだな」「つらかったよね」だけで済ませてしまえば、それはただの共感です。

もちろん共感も大切です。しかし、それを一歩進めて「なぜ?どうして?」と失敗の構造に目を向けることができるかが、伸びる人と止まる人の分かれ目になります。

同僚の失敗を「反面教師」として笑って終えるか、「未来の自分のヒント」として吸収するか。あなたの反応次第で、日常のあらゆる出来事が学びの宝庫になるのです。

“親身さ”は、信頼にもつながる

もうひとつ、大きな副産物があります。
それは、あなたの「親身な姿勢」自体が、社内での信頼を育てるということ。

人は「失敗したときにどう接してくれたか」をよく覚えています。
そのときに、冷静に話を聴いてくれた人、無言で寄り添ってくれた人、アドバイスをくれた人。
そんな存在は、時間がたっても心に残るのです。

つまり、親身になって話を聴くという行動は、あなた自身の社内ブランディングにもなるのです。
これはただの“お人よし”ではなく、“信頼を積み上げる戦略的な行動”ともいえるでしょう。