
こんにちは。
毛利まさるです。
「あなたって、結局どんな人なの?」
こんなふうに聞かれて、うまく言葉にできなかった経験はありませんか?
仕事や就職活動、人間関係でも、自分という存在を相手に伝える場面は意外と多いものです。
であるものの、自分の強みや特徴を客観的に説明するのは、案外むずかしいこと。
自分のことをいちばん知っているはずなのに、言語化できない――
そんな経験がある方に、今回はちょっと面白い考え方をご紹介します。
自分を“記事”として考える
もしあなたが一つのブログ記事だったとしたら、どんな「タグ」がつきそうですか?
たとえば、マーケティングを得意とする人なら
「#BtoBマーケティング」「#SaaS営業」「#リード獲得」などのタグが浮かぶかもしれません。
これは単なる比喩ではなく、自分のキャリアやスキル、価値観を整理する上でとても有効な思考法です。
つまり、自分という情報の集合体を、読み手にどう伝えるかをタグ化によって明確にするという発想です。
このタグ思考は、自分の特徴を一目で表現する仕事術の一つとして、
就活や転職、異動時の自己PRにも活用できます。
タグ化することで見えるもの
タグを意識すると、自分の中にある知識や経験が、
単なる“点”ではなく“線”としてつながっていくのが実感できます。
たとえば、「#傾聴力」「#法人営業」「#医療業界経験」など、
これまでなんとなくやってきた仕事に、タグという名前をつけて整理していくと、
「あ、自分はこういう現場で、こういうスキルを活かしてきたんだな」と理解が深まっていくのです。
そしてこの「タグの棚卸し」は、自己認識を高めるだけでなく、
他人からの評価にも直結します。なぜなら、明確なラベルを持った人ほど、
専門性や信頼感が伝わりやすいからです。
キャリア形成にもつながる
タグ管理の思考をキャリアに応用すれば、
「どんなタグを今後増やしていきたいか?」という視点も自然と芽生えてきます。
今の自分には「#営業」や「#提案力」というタグがある。
でも、これからは「#マネジメント」や「#人材育成」といったタグも手に入れたい。
そう思えたら、日々の行動も意識的に変わってくるはずです。
そして、タグを増やすことは単なるスキルの習得にとどまらず、
「自分という存在の多面性」を育てることでもあります。
タグの数だけ、自分の“語れること”が増えていくのです。
なぜ“言語化”が大事なのか?
自分を言語化する力は、チーム内での信頼形成や、外部との商談にも影響します。
どれだけ能力があっても、「自分はこういう人間です」とわかりやすく伝えられなければ、
評価につながらないことが多いのです。
この点について、Googleのプロジェクト「Aristotle(アリストテレス)」の研究では、
チームで成果を出している人ほど、「自分の役割を明確に伝える力」を持っているという結果が出ています。
つまり、自分という存在を“タグ付き”で説明できる人は、組織の中でも浮かび上がるというわけです。
タグ思考はまさに、自分を知り、他者に伝え、そして育てていくための思考法。
どんなタグが今のあなたに付いているのか、そしてこれからどんなタグを増やしたいのか。
自分自身を見つめる時間を、少しだけ取ってみてはいかがでしょうか?