セールストークで結果を出す人の共通点は『なんでだろう』を考える力

こんにちは。
毛利まさるです。

「第三者の視点を持て」とは、よく言われるアドバイスです。

であるものの、それを実践するのは決して簡単ではありません。
自分の内側からしか物事を見られないのが人間の本能である以上、
他者の立場に立つには意識的な訓練が必要です。

では、どうすればその視点を自然に持てるようになるのでしょうか。

その答えのひとつが、
日頃から「なんでだろう?」
という問いを自分に投げかける習慣を持つことです。

たとえば、あなたがコンビニに入ったとします。
何気なく手に取った商品。その前に、こう考えてみてください。
「なんでこの棚の一番目立つ位置にこの商品が置かれているのだろう?」。
あるいは、
「なぜ雑誌の近くにガムが置かれているんだろう?」。

こうした素朴な疑問こそが、
セールストークを磨くための最高のトレーニング材料なのです。

「このトークの流れで、お客様は納得してくれるだろうか?
いや、ここで疑問に思うかもしれない。なぜなら……」
というように、自分で自分にツッコミを入れながら
セールスの構成を磨いていくのです。

この視点が身につけば、
ただ説明を並べるだけのトークから脱却し、
相手の思考と感情に寄り添うセールスが実現できるようになります。

また、「なんでだろう」は、自己満足なトークの予防にもなります。

自分が良いと思った提案が、相手にとっては的外れかもしれない。
それに気づけるかどうかは、常に自分を客観視する視点を
持てているかどうかにかかっているのです。

セールストークとは、話す技術ではなく、
聞く力と想像力の結晶です。
話している自分に酔ってしまえば、相手は心を閉ざします。

しかし、
「相手は今、どんな気持ちでこの言葉を聞いているだろう?」
と問い続けられる人は、少しずつ相手の中に
入り込めるようになります。

セールストークをうまくなりたい。
そう思うなら、まず日常に転がる
あらゆる「なんでだろう」に敏感になってください。

街の看板の言葉、スーパーの棚の並び、CMの音楽のタイミング
それらすべてがヒントになります。
そして、何よりその疑問のクセが、
「相手の視点」を養ってくれるのです。

つまり、お客様の心に届くセールストークとは、
「なんでだろう」という問いの集積から生まれるのです。