
こんにちは。
毛利まさるです。
「ちゃんと報告したはずなのに、上司の反応が薄かった」
そんな経験はありませんか?
一生懸命、事実を整理して報告したのに、
上司からは「で、どうしたいの?」と返されて戸惑ったことがある人は多いはずです。
実はその反応こそがヒントです。
上司が求めているのは“報告”だけではなく、あなた自身の考えや判断なのです。
報告“だけ”では伝書鳩
職場での報告は、単なる“情報共有”と考えていませんか?
もちろん、状況を正確に伝えることは大切です。
しかし、それだけでは「伝書鳩」と変わらず、あなたがその業務に責任を持っている主体には見えません。
たとえば、「A社からの見積もりが遅れています」とだけ報告すると、
上司は「で、それに対してどう動いているの?」
「今後どうするつもりなの?」と疑問を抱きます。
つまり、報告には必ず“あなたの意見”を添えることが必要なのです。
これができている人は、「報告を通して“信頼”を積み上げている人」。
できていない人は、「情報を投げて終わってしまう人」。
この差が、社内での評価にじわじわと効いてくるのです。
上司の立場で考えてみる
上司の立場で考えてみましょう。
彼らには複数の部下、プロジェクト、部門間の調整、
そして自分の上司や経営陣への報告など、日々多くの判断を求められています。
そんな中で、部下から「事実だけ」が届いた場合、それをどう扱うかを“さらに考える手間”が発生します。
逆に、「A社からの見積もりが遅れていて、こちらから一度リマインドしています。
明日までに届かなければ、B案に切り替える予定です」という報告であれば、上司は安心できます。
あなたが“判断まで担ってくれる存在”として見えるからこそ、信頼につながるのです。
これはつまり、報告とは“判断材料を投げる”のではなく、
“あなたの意思を伝える”ことが目的であるという視点の転換なのです。
成果が出ているときこそセットが大事
「うまくいっています」「順調です」といった報告も、実は注意が必要です。
順調なときほど、“なぜうまくいっているのか”を自分なりに言語化し、
「だからこのまま継続したい」「こうすればさらに改善できそうだ」という意見を添えることで、
あなたが“再現可能な成果を生む人”であることが伝わります。
一方、「ただの偶然でうまくいったのかな?」と思われてしまえば、それは評価にはつながりません。
成果の理由を自分なりに分析し、報告とセットにして伝えること。
それが社内営業において極めて重要な“信頼づくり”になります。
失敗したときは「対策」が信頼を生む
もちろん、すべてがうまくいくわけではありません。
失敗したときこそ、「こういう理由で失敗したと考えています」
「次回はこのように対応します」といった次の一手”をセットにして報告することで、
評価はプラスに変わります**。
むしろ、失敗を「どう活かすか」を伝えることで、あなたの判断力や責任感が伝わり、
上司からの信頼はさらに強固なものになります。報告は、“評価される機会”でもあるのです。
報告とは、過去を語るのではなく、未来を創るためにあるのです。
報告の真の目的は“何が起きたか”を伝えることではなく、
“これからどうするか”を共有すること。
だからこそ、あなたの意見や判断が欠かせないのです。