相手を立てる

こんにちは。
毛利まさるです。

セールスの現場では、「相手に話してもらう」ことが重要です。
そのために必要な魔法の言葉があります。
それが、「お詳しいですね」
「さすがですね」 という相手を立てる一言です。

この一言は、相手の自尊心をくすぐるだけではなく、
対話の扉を開く鍵でもあります。

自分の知識や経験に対して肯定的な反応を示された人は、
自然ともっと話したくなります。
そして、その“もっと話す”過程の中で、
相手自身が抱えている課題や不安、
希望を自分の口で語り出すようになるのです。

ここで大切なのは、相手が話している知識が、
たとえあなたから見て専門的ではなかったとしても、
「その人にとっては、
誰からも褒められたことのない誇りかもしれない」
という視点を持つことです。

相手が熱心に語るその話題の中に、
あなたが探していた営業上のヒントが隠れていることもあります。
そして、相手が話しているうちに自分自身で課題を発見し、
解決の方向性に気づくこともあるのです。

セールスでは、相手を打ち負かす言葉の力ではなく、
相手の心に寄り添い、引き出す力が必要です。

つまり、「相手が自ら気づくように支える」
という姿勢も必要です。

なたが、相手に話しやすい雰囲気を築き上げ
その中で相手が自ら気づくように質問を投げかける。
そうすることで、自分自身で
「確かにそうかもな」と思えるように手助けをすることができるのです。

だからこそ、知識や情報で“勝つ”のではなく、
相手の誇りを認め、“立てる”ことに全力を注いでください。
それこそが、セールスにおける静かな力なのです。