上司からの言葉「もっと積極的に行動するように」

こんにちは。
毛利まさるです。

「もっと積極的に行動してください」
その言葉を上司から言われたことはありませんか?

仕事に真面目に取り組んでいるつもりであるにもかかわらず、
どこか“物足りない”という評価を受ける。

このようなとき、心の中で
「自分なりにはやっているのに…」
という反発心が生まれてしまうのも無理はありません。

しかし、ビジネス、特にセールスの現場においては、
「積極的に動く」という言葉には、
単なる“行動量の多さ”では語れない深い意味が込められているのです。

では、そもそも「積極的な行動」とは何を指しているのでしょうか?

その答えのひとつが「先読みの力」です。
セールスにおいて求められる積極性とは、
相手の動きや意図を先回りして行動に移す力。

言い換えれば、“まだ起きていない未来を見越して、
準備と提案ができるか”ということです。

たとえば、ある日のこと。
上司が会議資料の準備をしていたとしましょう。
そのテーマは「売上が伸び悩んでいる原因の洗い出し」です。

これを耳にしたあなたが、単に横目で見てやり過ごすか、
それとも
「私の担当範囲内ではありますけど、
 現在抱えている課題を簡単にまとめてみました。
 もしお役に立てればお目通しいただけると幸いです」
と言って自作の資料を差し出すか。この違いは非常に大きいのです。

積極的な行動とは、上司に頼まれてから動くのではなく、
「上司が求めているもの」を先に察知し、
その期待に一歩早く応えることです。

セールスという職種は、数字で成果が明確に出る仕事であるものの、
その裏では多くの気づきと判断が求められます。

「このお客様には、次にどのような提案が必要か」
「この商品はどのように伝えればより響くか」

こうした“先の視点”を持つことこそが、積極的な営業活動に繋がるのです。

もちろん、はじめから完璧な先読みができる人はいません。
しかし、日常の業務の中で
「この作業の先には何があるのか?」
「この資料を誰がどのように使うのか?」
といった問いを持つだけで、見える世界は大きく変わります。

そしてその問いかけを繰り返すことで、
“先を読む習慣”が自然と身につき、自ら動ける力が育っていくのです。

特にセールスでは、言われたことだけをこなす営業と、
自ら気づきを提案に変えていく営業とでは、
成果も評価も大きく異なります。

「もっと積極的に動け」と言われたとき、
それをただの叱責として受け取るか、
自分に足りなかった視点を与えられたチャンスと捉えるか。
それによってあなたのキャリアは大きく分かれていくでしょう。

積極性とは、自己表現の押し売りではありません。
相手の立場に立ち、相手の意図を汲み取った上で
「今、自分にできる最善のことは何か?」を考え、
静かに一歩を踏み出す力です。

あなたも今日から、“先読みして動けるセールス”を
目指してみてはいかがでしょうか。