こんにちは。
毛利まさるです。
日常の仕事や家事をこなす中で、
「ながら作業」をする機会は少なくありません。
音楽を聴きながら仕事をする、テレビを観ながら食事をする、
メールをチェックしながら会議に参加する。
こうしたマルチタスクが効率的だと思われがちですけど、
実はその考えが大きな損失を生む原因となることがあります。
ながら作業の一番の問題点は、すべてのタスクに意識を
向けることが難しい点です。特に、意識的な注意を要する
タスクを同時に行う場合、その効果は著しく低下します。
これが、ながら作業で損をする最大の理由なのです。
ながら作業が可能かどうかを判断する鍵は、
そのタスクが「無意識にできるもの」か否かです。
たとえば、ウォーキングをしながら音楽を聴くことは、
ほとんどの人にとって自然に行えるでしょう。
歩くことは身体が自動的に行う動作であり、
意識を集中させる必要がありません。
しかし、これが「企画書を作成しながら電話会議に参加する」
という場面になると話は別です。
どちらのタスクも、高いレベルの注意力と理解力を求めるため、
結果としてどちらも中途半端になる可能性が高いです。
マルチタスクが成功する条件は、「一方が自動的にできる」
ことであると理解することが重要です。意識を要するタスクを
同時に行おうとする場合、パフォーマンスが低下し、
時間や労力を無駄にする結果になりがちです。
ながら作業を過信すると、次のような損失が生じます。
まず、仕事の精度が下がります。
一つ一つの作業に集中できないため、ミスや誤解が増え、
後で修正作業が必要になることがあります。
これにより、かえって時間がかかるという悪循環に陥るのです。
さらに、ながら作業はストレスを増大させる原因にもなります。
複数のことを同時に処理しようとすることで、脳が疲労し、
集中力や判断力が低下します。
その結果、重要なタスクに集中するエネルギーが失われ
達成感を得られなくなります。
ながら作業を回避し、効率を高めるためには、
いくつかのポイントを意識する必要があります。
まず、タスクを優先順位順に整理し、一つずつ取り組むこと。
この「シングルタスク」のアプローチは、結果として
短時間で高い成果を生む効果的な仕事術です。
また、自分の意識が分散してしまう原因を取り除く工夫も重要です。
たとえば、スマートフォンの通知をオフにする、
作業中は静かな環境を作るなど、意識的に集中できる環境を
整えることが、ながら作業を防ぐ第一歩です。
ながら作業のもう一つの問題点は、「時間感覚」を失うことです。
複数のことを同時にこなそうとすると、時間の流れが
見えづらくなり、無駄な時間を過ごしてしまうことがあります。
そのため、一定の時間内に一つのタスクを終えるという
時間管理を意識することが大切です。
ながら作業が効率的だという思い込みを手放すことは、
最初は難しいかもしれません。しかし、一つ一つの作業に
全力で取り組むことで、結果的により高い成果が得られる
ことを実感できるはずです。
仕事術の基本は、「質」を高めることにあります。
ながら作業をやめることで、あなた自身の能力や
取り組みがより正当に評価される機会が増えるでしょう。
ながら作業に頼らず、シンプルに一つのことに
全力を注ぐ仕事術を実践することで、
効率的で充実した毎日を手に入れましょう。