
こんにちは。
毛利まさるです。
セールスの場面では、
顧客からの反論に直面することは避けられません。
どんなに魅力的な商品やサービスであっても、
すべての顧客がすぐに納得するわけではないからです。
むしろ、反論が出るということは、
顧客が真剣に検討している証拠でもあります。
しかし、その反論に正しく対応するためには、
まず「なぜ反論が出たのか?」を理解することが大切です。
顧客の反論には、単なる「NO」という意味以上のものが
込められていることが多くあります。
たとえば、「価格が高い」と言われたとき、
その言葉の裏には「本当にその価値があるのか?」
という不安が隠れているかもしれません。
また、「今はタイミングが合わない」と言われた場合でも、
実際には「本当に必要なのか決めかねている」
という心理が働いていることもあります。
こうした顧客の心理を理解せずに、
ただ「それは違います」と反論を押し返しても、
相手の納得にはつながりません。
ここで重要なのは、
「顧客の反論を理解し、確認する質問をすること」です。
たとえば、顧客が「この商品は少し高いですね」と言ったときに、
「高いと感じられるのは、どの点が気になりますか?」と尋ねることで、
相手の真意を探ることができます。
あるいは、「価格の面でご不安があるということですね?」
と確認することで、顧客が持つ本当の懸念点を明確にできます。
このような質問を通じて、相手の本音を引き出し、
それに適切に対応することが求められます。
他には、顧客の反論の背後には、
過去の経験や固定観念が影響していることも少なくありません。
たとえば、「以前、似たような商品を買って失敗したことがある」
といった記憶が、無意識のうちに
現在の判断に影響を与えていることもあります。
こうした背景を理解せずに、ただメリットを強調するだけでは、
顧客の不安を払拭することはできません。
そのため、
「以前に類似商品でご不満を感じられたことがあるのですね?
差し支えなければ、どのような点が
問題だったのかお聞かせいただけますか?」
といった形で、顧客の過去の経験を引き出すことが効果的です。
反論を受けたとき、
多くの営業担当者は「どうやって切り返そうか?」と考えがちです。
しかし、本当に大切なのは、
「どうやって顧客の気持ちを理解するか?」という視点です。
反論が出たときこそ、相手の真意を探るチャンスだと思い、
丁寧に確認をすることが大切です。
そうすることで、顧客との信頼関係が築かれ、
最終的に納得感のあるクロージングにつながります。