営業のバーンアウト

こんにちは。
毛利まさるです。

自分ではがんばっているつもりなのに、
長年の経験から成果もそこそこ出てしまう。
それなのに、何をしても無力感がつきまとう。

「理由はわからないけどやりがいを感じない。」
そんな声が、ふと心の中に聞こえてくる。
これは、営業職に特有の“バーンアウト(燃え尽き症候群)”の兆候です。

営業という仕事は、日々の対人ストレス、
ノルマへのプレッシャー、
などが積み重なり心のエネルギーが少しずつ削られていきます。
そしてある日、突然「やりがいを見失う」と感じてしまうのです。

この状態を防ぐ、あるいは回復させるために必要なのは、
「もっとがんばること」ではありません。
むしろ必要なのは、“自分の感情と向き合う時間”を意識的に確保することです。

具体的には、週に1回、営業活動とは関係のない場所で、
自分の気持ちを振り返る時間を持つことをおすすめします。

例えば、カフェで一人になって、静かにノートを開く。
スマホのメモアプリに、自分の今の気持ちを打ち込む。
こういった小さな習慣が、バーンアウト対策として非常に有効なのです。

このとき大事なのは、感情を“感じたまま”に書き出すことです。
「今日は、なぜか仕事に熱が入らなかった」
「プレゼンの前から、すでに気力が落ちていた」など、
言語化していくうちに、
自分でも気づかなかった“気持ちの変化”が見えてきます。

特に注目したいのは、「いつから」「どのような場面で」
「やりがい」が下がり始めたのかという点です。

これは、バーンアウトの引き金となる
具体的な状況を特定する鍵となります。

自分では「最近疲れてる」としか思っていなかったとしても、
メモを通じて「あのクレーム対応の後から気力が湧かなくなった」
といった因果関係に気づくことができるのです。

加えて、一人で抱え込まないことも大切です。
信頼できる方や上司に対して、
「今、自分はこういう状態で…」
「どうしたら改善できると思うか」など、
率直に相談してみることも有効です。

これにより、自己解釈に偏らず、
第三者からの視点を得ることで自分の状態を客観視できるようになります。

自分の感情と定期的に対話する時間をつくってください。
数字の評価を受ける一方で、
心の評価を後回しにしてしまいがちな営業職にこそ、
セールスメンタルのケアが必要なのです。

燃え尽きる前に、立ち止まって、
自分の心に「どうした?」と問いかけてあげてください。
その時間が、あなたをもう一度、
前に進ませてくれるエネルギーに変わるはずです。