
こんにちは。
毛利まさるです。
営業の現場では、「売上」という
わかりやすい指標が成果を物語ります。
であるものの、それだけで「すごい人」「実力がある人」
と判断するのは非常に危ういのです。
なぜなら、売上が上がっているからといって、
その人に本当にスキルが備わっているとは限らないからです。
営業の世界には、たまたま売れたという現象が確かに存在します。
たまたま良い商材に恵まれた。
たまたま好調なエリアに配属された。
たまたまタイミングの良い引き合いが続いた。
こうした“たまたま”が重なれば、
ある一定期間、誰でも成果を出すことができます。
しかし、それを“自分の実力”だと勘違いすると、
必ずその後に大きな試練が待ち構えています。
なぜなら、環境やタイミングが変わったとき、
自分の実力で売っていない人は、
まったく通用しなくなるからです。
そしてそのとき、ようやく気づくのです。
「自分は営業の“型”を知らなかった」
「お客様の本音を引き出す力がなかった」
「再現性がなかった」と。
これは非常に苦しい現実です。
自信に満ちていた自分が、突然何をやってもうまくいかない。
それは精神的に大きなダメージを受けます。
ここで必要になるのが、“セールスメンタル”です。
「結果が出ているときほど、自分を疑う心」
「うまくいっているときほど、学び続ける姿勢」
こそが、営業としての真の力を支えてくれるのです。
私自身、過去に「調子がいい」と言われた時期がありました。
毎月の数字も安定していて、
まわりからも頼られる存在になっていました。
しかし、ある年、担当先が大きく変わりました。
そこでは以前のような主要顧客はいません。
そこで初めて、これまで自分が“売っていた”のではなく
“売れていた”だけだったことに気づかされたのです。
そのとき、心が折れかけました。
しかし、ここで「環境のせいにしては成長できない」と腹をくくり、
一から営業の基礎を見直すことにしました。
その結果、以前よりも売れるようになったのです。
営業というのは、再現性がなければ“運”にすぎないのです。
そして、運に頼っていると、運が尽きたときにすべてが崩れます。
だからこそ、うまくいっているときほど、
調子に乗らないメンタル。
売上を出していても、「まだ自分には伸びしろがある」と言える謙虚さ。
これらがセールスパーソンとしての持続的な成長を支えるのです。