ドリームキラー理論に騙されない

こんにちは。
毛利まさるです。

「それ、本当にできると思ってるの?」
そう言われた経験はありませんか?

自分の夢や目標を口にしたとき、
真っ先に返ってくるのがこのような冷たい一言。
せっかく勇気を出して話したのに、
水を差されたようで気持ちがしぼんでしまう。

そんな体験をしたことのある人も多いでしょう。

自己啓発の世界では、
こうした“夢を否定する人”のことをドリームキラーと呼びます。
そして、セミナーや本ではしばしば
「ドリームキラーとは距離を置きましょう」と教えられます。

たしかに、すべての人が
あなたの夢を応援してくれるわけではありません。

中には無意識にあなたの可能性を否定し、
足を引っ張る人もいるでしょう。

であるものの、
「夢を止めようとする人=悪」
と短絡的に結びつけてしまうことには、
大きなリスクが潜んでいます。

そもそも、誰かがあなたを止めようとするのは、
本当にその人が“敵”だからでしょうか?

その可能性もゼロではありません。
しかし、実際には「あなたを心配している」
「現実的な視点を持っている」
「過去に似た経験がある」
といった背景がある場合も少なくありません。

たとえば、「今の仕事を辞めて起業したい」と言ったときに、
「本当にそれで食べていけるの?」
と尋ねる友人がいたとします。

その言葉だけを切り取れば、
夢を否定されたように感じるかもしれません。

しかし、その問いかけの裏には、
「生活が安定しなくなったら心配」
「本当に成功できるか見極めてからの方がいい」
という客観的なアドバイスが含まれていることもあるのです。

ここで重要なのは、
あなたの夢を止めようとする人が「悪意」で言っているのか、
「客観的な意見」として言っているのかを冷静に見極めることです。

すべての否定をドリームキラーと捉えてしまえば、
自分にとって耳の痛いアドバイスすら
遠ざけてしまうことになります。
それは、成長のチャンスを自ら手放しているのと同じです。

本当に距離を置くべきなのは、
「何の根拠もなくバカにしてくる人」や
「あなたが失敗することで安心したい人」、
つまりあなたの足を引っ張ることを目的とした人たちです。

彼らは、あなたのためではなく、
自分の安心のために夢を否定してきます。
そうした人たちとは、確かに距離を置いた方がよいでしょう。

しかし、冷静にフィードバックをくれる人、
あなたの計画に対して懸念点を提示してくれる人まで
「ドリームキラー」とラベリングしてしまうと、
あなたはやがて自分の都合のいい意見だけを
集める人になってしまいます。

それでは、本当に夢を実現する力は育ちません。

そして、ある人の一言であなたの夢が揺らいでしまったなら、
それはその夢への本気度が問われているということでもあります。
「誰がなんと言おうと、自分はやる」と言えるかどうか。
その強さが、あなたの夢を本物に変える鍵なのです。

ドリームキラー理論に頼りすぎないこと。
距離を置くべきかどうかは、
「何を言ったか」ではなく、「なぜ言ったか」を見極めること。
それが、夢を実現へと導く真の自己啓発であると、私は信じています。