実践しないとわからない

こんにちは。
毛利まさるです。

「机上の計画は完璧なのに、
 いざお客様の前に立つと全然刺さらなかった。」
そんな苦い経験はありませんか?

実力不足ではなく、実践不足が原因かもしれません。
頭で描いた理想のシナリオは、
現場の空気や相手の表情に触れた瞬間に
あっさり崩れ落ちることがあります。

海を眺めながら
「塩分濃度が〇%だから相当しょっぱいはずだ」
と理屈で語っても、
実際に指先を浸して舐めてみない限り
“海水のしょっぱさ”は体に落ちません。

セールストークも同じです。想定問答を何十往復書き連ねても、
リアルの反応は必ずズレを孕んでいます。

準備を重ねることはもちろん重要であるものの、
実践から得られるフィードバックに勝る教材は存在しません。

たとえば「この一言で背中を押せる」
と自負したクロージングワードが、
思わぬ誤解を招いて商談が白紙に戻ることがあります。

その瞬間初めて、
「なるほど、ここがボトルネックだったのか」と気づくわけです。

1回話して違和感があれば、その場でメモを取りましょう。
「価格の根拠をもっと早い段階で示すべきだった」
「専門用語をかみ砕く比喩が足りなかった」など、
火種が小さいうちに修正し、次の商談で試します。

こうして微差”を積む速度が、セールス力の差を決定づけます。
頭の中だけで修正案を練るより、
現場で0.5ミリでもズラしてみる行動のほうが
圧倒的に早く深く学べるのです。

「失敗したら恥ずかしい」
「数字が落ちたら評価が…」
といった恐怖は誰にでもあります。

であるものの、恐怖を避けて安全圏にとどまれば、
永遠に塩辛さは体験できません。

“海に入る前に泳ぎ方を完璧に理論化しようとする人は一生泳げない”
この残酷な事実を受け入れ、
小さな失敗があることは遠回りに見えて
実は最短となるのです。