こんにちは。
毛利まさるです。
セールスにおいて最も重要なスキルの一つが
「言葉を相手に合わせる」ことです。
どれだけ素晴らしい商品やサービスを提供していても
相手の言葉を正しく受け止めず、適切に返せなければ
信頼関係は築けません。
特に相手が抱える悩みや課題について話しているとき
その言葉をどう受け取り、どのように返すかで
セールスの成功が大きく左右されるのです。
たとえば、お客さんが「今、大変なんです」と言った場合
その言葉には多くの感情や状況が込められています。
この「大変」という言葉をただの情報として捉えるのではなく
その背景や意味をしっかり汲み取ることが大切です。
しかし、ただ「大変なんですね」と受け流すだけでは
相手に「本当にわかってくれているのだろうか?」
という不安を与えかねません。
ここで求められるのは、相手の言葉に寄り添いつつ
その言葉を的確に次のステップへつなげるコミュニケーションです。
まず、相手の言葉をそのまま繰り返すことで、共感を示します。
たとえば、「大変なんですね」と返すだけでも
相手は「自分の言葉を聞いてもらえた」と感じるでしょう。
そして次に、その「大変」を具体化するような質問や
言い換えを行います。
ここで注意すべきなのは、相手の言葉を無理に変えたり
否定したりしないことです。
たとえば、「その問題は?」とすぐに切り替えるのではなく
「大変なんですね。その大変な状況について
もう少し詳しく教えていただけますか?」
という形で、相手が話しやすい雰囲気を作るのです。
このように、相手の言葉を尊重しつつ
それを具体的な内容に結びつけることで
会話がスムーズに進みます。
セールスにおいて言葉を相手に合わせることは
相手との信頼関係を築くだけでなく
相手の本当のニーズを引き出す効果があります。
たとえば、「大変」という言葉の背景には
さまざまな要因が隠れている可能性があります。
その要因を具体的に掘り下げることで
相手が自分でも気づいていなかった課題を明らかにし
最適な解決策を提案できるのです。
そこで、「その大変な状況で、〇〇といった問題があるのでしたら」
というように、ここでようやく
「大変」を「問題」という言葉に変換するのです。
「言葉を相手に合わせる」というスキルを磨くことで
ただ商品やサービスを売るだけでなく
相手にとって本当に価値のある提案ができるようになります。
そしてその結果、セールスは単なる取引を
超えた信頼と共感の場となるのです。
このように、言葉を適切に変換し
相手に寄り添う姿勢を持つことで
セールスの現場で新たな可能性を
切り開くことができるでしょう。