なぜ一生懸命作った資料ほど伝わらないのか

こんにちは。
毛利まさるです。

一生懸命作ったのに、なぜ伝わらないのか

あなたが作成したWordの文章、あなたが作成したPowerPointの資料。
時間をかけ、考え抜いて仕上げたにもかかわらず、相手の反応が薄かった、そんな経験はなかったでしょうか。

あなたは「これだけ丁寧に説明しているのに、なぜ伝わらないのだろう」と感じていたのではないでしょうか?

その結果、自分の説明力が足りないのではないか、もっと行動量を増やさなければいけないのではないかと、自分を責めてしまったと思います。

しかし、それはあなたの能力の問題ではありません。
それは、人は多くの情報を同時に処理できないからです。

どれだけ内容が正しく、論理的であっても、情報量が多ければ多いほど、初見の相手には理解するための時間とエネルギーが必要になります。
あなたの頭の中では整理されていたとしても、その構造が資料上で再現されていなければ、相手にとっては「情報の塊」にしか見えないのです。

情報を足すほど、伝わらなくなる逆説

営業の現場では、「説明不足はいけない」という意識が強くなりがちです。
その意識自体は正しいであるものの、結果として情報を盛り込みすぎてしまうケースが非常に多い。

「念のため」「誤解されないように」と情報を足しても、相手は途中で思考が止まってしまうため、結論まで辿り着けません。

丁寧に説明しても理解されないのは、そのためです。
逆に言うと、情報が多い資料は、どれだけ正しくても“行動につながる資料”にはなりえないのです。

ここで重要なのは、「何を伝えるか」よりも「何を削るか」です。
伝えたいことをすべて並べるのではなく、相手が判断するために最低限必要なメッセージにまで削ぎ落とす。

それが、プロフェッショナルな営業の思考です。

構造化できていないのは、あなたのせいではない

資料が複雑になる理由は明確です。
あなた自身が内容を深く理解しているため、どこが難しいポイントなのかが見えなくなっているからです。

理解が深まるほど、人は無意識に前提を省略します。
その結果、初めて見る人にとっては、論点の飛躍が多く感じられてしまいます。

それはセンスの問題ではありません。
構造を外に出していないだけなのです。

ですので、そこで活用してほしいのが生成AIです。

生成AIは「思考の整理役」として使う

個人情報や機密情報を除いた状態で、あなたが作成した文章や資料を生成AIに入れてみてください。

そして、こう依頼します。

「こちらを構造的に分けて、シンプルなメッセージにしてください。」

これだけで構いません。

生成AIは判断者ではなく、整理役です。
あなたの思考を俯瞰し、「論点」「補足」「結論」を分けてくれます。

その結果、自分では気づかなかった情報過多や、論点の重複が自然と見えてきます。
どれだけ行動しても伝え方が整理されていなければ、成果にはつながらないため、まずは「構造」を整えることが最優先なのです。

伝わる人は、賢いのではなく「削るのが上手い」

営業で安定して成果を出している人は、特別な話術を持っているわけではありません。
共通しているのは、「相手が処理できる情報量」を常に意識していることです。

一文を短くする。一枚のスライドにメッセージを絞る。
それだけで、相手の理解度は大きく変わります。

伝えない勇気が、次の一歩をつくる

人は多くの情報を処理できません。
だからこそ、伝える側が整理する必要があります。

あなたがこれまで積み重ねてきた知識や経験は、決して無駄ではありません。

ただ、少しだけ形を変える必要があるだけです。
削ることは、価値を下げることではありません。

本当に大切なものを際立たせる行動です。
その一歩を踏み出したとき、あなたの言葉は、確実に相手に届き始めます。

そして、その変化は、あなた自身の自信にも静かにつながっていくはずです。
今はうまくいっていなくても、それは方向が間違っているわけではありません。

構造を整えれば、景色は変わります。