売上が伸びる人が必ず持っている視点

こんにちは。
毛利まさるです。

営業の仕事を続けていると、どうしても数字のプレッシャーに心が押しつぶされそうになる瞬間があります。
昨日まで順調であったのに、急に反応が悪くなったり、結果が伴わなかったりして、自分の価値まで揺らいでしまう。
あなたはそんな経験があったのではないでしょうか?

その結果、自信を失い、商談のたびに緊張してしまったと思います。
私は長く営業を見てきましたが、この状態に陥る人の多くは、自分の視点が「相手」ではなく「売上」に寄っていることに気づいていません。
それは誰にでも起こることであり、恥ずかしいことではありません。
であるものの、そのままでは成果は上がりません。逆に言うと、視点さえ変えれば誰でも巻き返しができるのです。

ここでは、あなたが明日から劇的に変わるための根本的な気づきをお伝えします。

商談中に「皮算用」が始まるとき、何が起きているのか

商談の中で相手がうなずき、興味を示してくれると、人はつい期待してしまいます。
あなたも「これはいける。売上〇〇ゲットだ」と思った瞬間があったのではないでしょうか?

商談において手応えを感じれば、未来の数字が頭に浮かぶのは自然なことです。
それは決して悪いことではありません。

であるものの、この瞬間に一つの危険が潜んでいます。
自分では気づかないうちに、目の前にいる相手が「売上」や「契約」という記号に見えてしまうのです。
そして不思議なことに、この感覚は、どれほど表情を取り繕っても案外簡単に相手に伝わります。
あなたが内心で数字のことを考えていると、相手は説明されている内容ではなく「この人は売りたいだけなのでは?」という印象を受けてしまいます。

私は一流営業の人たちを数多く見てきましたけど、結果を出し続ける人ほど数字の前に「相手の利益」を徹底的に考えています。それが本物の信頼を生むからです。

「相手にとっての利」を考えるという軸

では、相手に利がある状態とは何でしょうか。
それは単に「商品を導入すればメリットが出ますよ」という表面的なものではありません。
相手の状況、悩み、未来の姿まで含めて、「この人にとっての価値は何か」を深く考える姿勢そのものです。

あなたは、商談のときに相手の利をどこまで想像していましたか?

その結果、自分の都合を優先していた時期があったと思います。
それは悪いことではなく、ごく自然な思考の流れです。
しかし、ここにこそ視点を転換すべきポイントがあります。

「相手の利を考える」とは、相手の今日の問題だけでなく、半年後、一年後の未来にどのような変化を届けられるのかまでを描くことです。
商談がうまくいかなくて焦っても、早く契約が欲しくても、そのために相手の未来を置き去りにしてしまえば、結果として契約は遠のきます。
逆に言うと、相手の利を深く理解できれば、営業は驚くほど楽になりえないのです。

相手の未来を描ける人が信頼される

相手の利を考えるということは、相手の未来に一緒に責任を持つ姿勢でもあります。

たとえ忙しくて時間がなくても、たとえ自分の数字が厳しい状況であっても、相手の未来を大切にするための行動を取るべきです。
たとえば丁寧にヒアリングをする、理解しやすく説明する、相手の状況に合わせて提案を最適化する。
こうした姿勢はすべて「相手の利のため」に行う行動であり、結果としてあなたの営業力そのものを底上げします。

相手にとって利がある提案を徹底できる人は、数字に追われているようで実は数字に追われません。
信頼が先に生まれ、自然と成果が後からついてくるのです。

営業は「売る」という行為であるものの、本質は「相手の未来を支える仕事」です。
相手の利を考え、その利を言語化し、相手に届ける。
この積み重ねができる人は、確実に結果を出します。

相手の反応が良いときこそ、「売上」ではなく「相手の未来」を思い出してください。
あなたの視点が変わる瞬間、営業の景色はまったく違って見えるようになります。