「自分は悪くない」で思考停止しない働き方とは

こんにちは。
毛利まさるです。

人は誰しも、自分の立場が悪くなることを本能的に避けようとします。
自分はこれだけやったのだから悪くない。むしろあの人の責任だ。

そんな思いが心の中に浮かぶことは、あなたにも一度はあったのではないでしょうか。

しかし、この「自分は悪くない」という想いだけで動いてしまうと、思わぬ損をすることがあります。
そこには、仕事の本質から目をそらしてしまう“落とし穴”が潜んでいるのです。

自分を守りたい気持ちが、なぜ損につながるのか

自分は悪くない、と強く主張した瞬間から、話の流れは「言った言わない」の世界へと移っていきます。

その結果、誰がどこまで関わったのか、何が事実なのかが曖昧になり、議論は本題から外れてしまいます。

おわかりでしょうか

ここで起きているのは、“自分を守るための思考”が、仕事を前に進めるための思考を邪魔しているという構図です。
もちろん気持ちは理解できます。
しかし、責任を相手に押し付けようとする態度は、周囲からは「責任逃れをする人」に映ってしまいます。

逆に言うと、その瞬間にあなたの信頼は確実に目減りしてしまうのです。

事実を淡々と扱える人が信頼される理由

ではどうすればいいのか。

ここで必要なのは、感情ではなく「事実」を扱う姿勢です。
「その件でしたら、〇〇日にメールをお送りしております。」
このように、淡々と状況を示すだけで十分なのです。

誰が悪いのかを決めつける必要はありません。
ましてや「だからあなたの責任です」と断じる必要もありません。
事実をそのまま伝えるだけで、相手も状況を理解します。

人は感情には反発しますが、事実には反発できません。

ですので、感情を込めず、証拠を根拠として提示する態度が、もっとも合理的で、もっとも誤解を生まないコミュニケーションなのです。

証拠があるから攻め立てるのではなく、証拠があるから冷静に話ができる。
これは大きな違いです。

仕事で得をする人は「間違っていない」より「前に進める」ことを選ぶ

自分を守りたい思いは自然なものであるものの、その感情に任せて発言してしまうと、結局は自分の評価にもキャリアにもマイナスになります。

逆に言うと、「自分は悪くない」という主張に固執しない人ほど、周囲から信頼され、結果として仕事がスムーズに進むのです。

仕事は勝ち負けを決める場ではなく、課題を解決し、前に進める場です。

だからこそ、感情で相手を責めるのではなく、事実によって状況を共有する姿勢こそが、
あなたの価値を高め、キャリアを守る最大の武器になります。