困難を言い訳にしない話し方 語尾ひとつで印象は変わる

こんにちは。
毛利まさるです。

これは言い訳に聞こえていないか

仕事で困難な局面に立たされたとき、上司や仲間に状況を説明する機会がありますよね。
自分としては冷静に「今の状況を共有しているだけ」のつもりでも、相手にはまるで言い訳のように聞こえてしまうことがあります。
ここが非常に難しいポイントです。

「いや、ちゃんと説明しているだけなんです」と思っていても、
言葉の最後が「だから厳しいんです」「今は難しいんです」といった形になっていると、
それは無意識のうちに“できない理由”を述べているように聞こえてしまうのです。

言い訳に聞こえる瞬間は「語尾」にある

話の中身がどれほど正しくても、伝わり方を左右するのは語尾です。

「今の体制では時間が足りないんです」「この案件は複雑なんです」という言い方は、
説明のようでいて、実際には“無理な理由”を強調してしまっています。

人は、言葉の内容だけでなく、そのトーンや語尾から感情を読み取ります。

つまり、「〜なんです」で終わる話は、受け手に「だから仕方ないんだな」という印象を与え、あなたの本意とは異なる受け取り方をされてしまうことがあるのです。

「だからこそ」を使うと印象が変わる

ここで有効なのが、語尾を「だからこそ」に変えることです。

「この案件は複雑なんです。だから厳しいんです」ではなく、

「この案件は複雑なんです。だからこそ、より綿密な打ち合わせが必要だと思います」という言い方にする。

この一言を変えるだけで、印象はまったく逆になります。

前者は“逃げの姿勢”に聞こえるのに対して、後者は“前向きな提案”に変わります。
あなたが困難をどう捉え、どう行動しようとしているかを示すことができるのです。

「説明」と「言い訳」は紙一重

説明とは、事実を整理し、共有すること。
言い訳とは、事実を盾にして責任を回避すること。

この2つの違いは、「未来志向の一言があるか」で決まります。

「〜なので難しいです」だけで終わると、聞き手の頭には“できない理由”しか残りません。
しかし「〜なので難しいです。だからこそ〇〇を進めたいと思います」と続ければ、“次のアクション”が見えます。つまり、説明が建設的な提案に変わるのです。

この「次の一言」があるかどうかで、あなたの印象は180度変わります。

言葉の選び方が信頼をつくる

ビジネスの現場では、実力そのものよりも「どう伝えるか」が評価を左右することがあります。
言葉は単なる情報伝達のツールではなく、信頼を築く道具でもあるのです。

たとえば上司が「この状況、厳しいのか?」と聞いたとき、あなたが「はい、厳しいです」と答えるのと、「はい、厳しいです。
だからこそ、他部署と連携を早めたいと思っています」と答えるのとでは、受け取る印象がまったく違います。

前者は“問題の報告”で終わりますが、後者は“解決の提案”で終わります。

たった一つの語尾の違いが、あなたを「受け身の人」から「頼れる人」へと変えるのです。