
こんにちは。
毛利まさるです。
噛みしめるだけで場が変わる 感情コントロールという名の仕事術
「またイラっとしてしまった…」
「言わなきゃよかったのに、あの一言…」
そんな後悔を、会議や商談のあとに抱えてしまうことはありませんか?
自分でも感情的になってしまったと気づいているのに、その場ではどうにもならなかった。
感情というのは、それくらい手強い相手です。
人は感情の生き物であるからこそ、仕事の現場ではその扱い方=仕事術が問われます。
感情を“消す”のではなく、“扱う”という発想
「感情をコントロールしよう」
「怒りを抑えよう」
そう言われることは多いですし、実際「アンガーマネジメント」という考え方もあります。
しかし、実際に腹が立った瞬間、「はい、いま私は怒っているので深呼吸をしよう」なんて冷静にやれることはほとんどありません。
そもそも、怒りは“感じてしまった”時点で発生しているのです。
だからこそ、今回のテーマは「コントロールできないなら噛みしめる」という方法です。
いわば、“心のハンドブレーキ”のようなテクニックです。
噛みしめる──たったそれだけで印象が変わる
たとえば、会議中に相手の言い方に腹が立ったとします。
その瞬間、言い返したくなる。
声を荒げるほどではないにしても、表情に出てしまう。
「わかりました」と言いながら、どこかピリついた空気が出てしまう。
そんなとき、笑顔で「なるほどですね」と言いながら、グッと奥歯を噛みしめてみてください。
これ、やってみるとわかりますが、妙に効きます。
噛みしめることで、感情が一瞬止まります。
そして、笑顔という外側の印象が相手に「余裕」「冷静」「受け止めている」という安心感を与えるのです。
これだけで、相手の態度も変わることがあります。
こちらがムッとした雰囲気を出していたら、相手も同じように構えてくる。
逆に笑顔で受け止められたら、「あれ?気にしてないのかな?」と拍子抜けして、場が丸く収まることも多いです。
仕事において「感情の処理」は実は評価ポイント
「仕事ができる」というのは、知識やスキルがあるということだけではありません。
どんな状況でも冷静に対応できることも、大きな評価ポイントです。
感情が安定している人には、周囲は安心感を持ちます。
何かトラブルがあったときも、「この人なら大丈夫だろう」と思ってもらえます。
その“安定感”は、生まれつきの性格だけでなく、こうした小さな技術の積み重ねで生まれるものです。
怒りの原因は「期待と現実のズレ」
そもそも、なぜ私たちは腹が立つのでしょうか?
それは多くの場合、「期待と現実のギャップ」から来ています。
「普通それくらいやってくれると思ってたのに」
「こんな言い方されるとは思わなかった」
つまり、自分の“当たり前”と相手の“当たり前”がズレた時に怒りは発生します。
そう考えると、「怒り=ズレに気づいたサイン」でもあるのです。
だからこそ、腹が立った時こそ、“今、自分と相手で前提が違ったな”と気づけるチャンスでもあります。
それを笑顔で飲み込み、まずは噛みしめてみる──それができた瞬間、あなたは一段上の“仕事人”になっているのです。





