
こんにちは。
毛利まさるです。
「保守派の空気感」に押しつぶされそうになった経験はありませんか?
たとえば、こんな場面はありませんか?
新しいアイデアを出したら「うちは昔からこうやってるから」と一蹴されてしまった。
あるいは、「上の意向はこうだから」と誰も逆らえず、なんとなく曖昧なまま物事が進んでいく。
そんな場面に直面して、「あれ、自分が間違ってるのかな」と自信をなくしたこと、一度はあるのではないでしょうか。
特に会社という組織の中では、“保守派”と呼ばれる人たちが独特の力を持っていたりします。
彼らは上層部の意向を読むのがとても上手い。
それは確かに一つの才能であるものの、そこにイノベーションが起こるかと言えば、なかなか難しいものです。
保守派の強さは「空気を読む力」
まず、ここはしっかりと認めたいと思います。
保守派と呼ばれる人たちの最大の強みは、「空気を読む力」に長けていること。
会議の場でも「今、部長はあの資料の数字に不満を持っているな」と感じ取り、サッと補足説明を挟んだりする。
あるいは、「このタイミングで提案すると、部長の機嫌を損ねる」と察して引く。
一見、忖度やイエスマンに見えるかもしれませんけど、これもまた一つの自己啓発スキルです。
相手の感情を敏感に察知するというのは、ビジネスの世界で生き残るうえで強力な武器となりえます。
しかし、問題はその力を「どこに使うか」です。
顧客不在の思考には未来がない
保守派の人が評価される理由は、「上に逆らわない」からではありません。
むしろ「上の意図を察して、それに応じた行動ができる」からこそ、評価されるのです。
けれども、もしその思考が社内だけに向いてしまい、顧客の声を聞く耳を持たないようになったら?
それはもはやビジネスの目的からズレてしまいます。
本来、私たちが解決すべきは顧客の課題です。上層部の承認を得ることではないはずです。
顧客の要望に応えることなく、社内だけの評価を気にしていると、
次第に「現場の肌感覚」からもズレていきます。
これが、イノベーションが起きない理由なのです。
本当の「気配り力」は、社外にも向いている
ここで一つお伝えしたいのは、上の顔色を読む力というのは、本来「顧客の顔色を読む力」ともイコールのはずだ、ということです。
たとえば、商談の場でお客様が「うーん」と考え込んだ瞬間に、「何かご不明点ありますか?」とフォローできる。
これも空気を読む力。だから、保守派に必要なのは、今その優れたスキルを社内だけでなく外にも向けることなんです。
目線を社外にずらす。顧客にフォーカスする。そこにあなたらしい自己啓発が始まります。
イノベーションを起こす人の共通点
じゃあ、イノベーションを起こしている人はどんな人かというと、それは「顧客の声」をもとに動いている人たちです。
たとえば、「最近この機能について問い合わせが多い」と気づいたとき、
それを上司に伝えるだけでなく、具体的な改善案として提案する。
「誰も言っていないから言わない」のではなく、「誰も言っていないからこそ、自分が動く」という姿勢がある。
それができる人こそ、保守派から一歩抜け出して未来をつくる人なのです。