
こんにちは。
毛利まさるです。
「あの言葉に救われた」そんな経験はありませんか?
「自分はダメだ」「何をやってもうまくいかない」――。
そんなふうに感じていたとき、ふと誰かからかけられた一言に救われた経験はありませんか?
もしかしたらその言葉は、何気ない「ありがとう」だったかもしれませんし、
「よく頑張ってるね」だったかもしれません。
そんな“ありがたい言葉”は、心の中でくすぶっていた感情にそっと火を灯してくれる不思議な力を持っています。
実はこの小さな言葉のやりとりこそが、私たちのレジリエンス、
つまり「折れない心」を育てるための大切な栄養なのです。
何気ない一言が、誰かの支えになっている
少し前のことです。ある受付の方から突然こんなことを言われました。
「新人時代に、毛利さんが“流石ですね”って言ってくれたんですよ。
その一言で、本当に救われたんです。あの頃、何をしても空回りで、自信が持てなくて……。
でも、あの時の言葉を思い出すたびに、頑張ろうって思えたんです。」
正直に言って、私はその言葉をかけた記憶すらあいまいでした。
でもその瞬間、胸の奥にじんわりと温かいものが広がりました。
「ああ、あのときの何気ない一言が、誰かの力になっていたんだ」と思えたのです。
自分では覚えていなくても、あなたの一言が誰かの心に残っている。
そう考えると、普段のふるまい方が少し変わるかもしれません。
ありがたい言葉が、レジリエンスを生み出す理由
ではなぜ、“ありがたい言葉”がレジリエンスにつながるのでしょうか?
それは、「人とのつながり」を実感できるからです。
人は孤独な状態では心が弱ってしまいます。
しかし、誰かからの言葉に救われた経験がある人は、「自分は一人じゃない」と思えるのです。
そしてこの感覚こそが、困難な状況で立ち上がる力
つまりレジリエンスの源になるのです。
「どうせ自分なんて」と思っていた人が、「あなたのおかげで助かった」と言われることで自己重要感が芽生えます。
自己重要感が高まると、多少の困難にも「なんとかなるかも」と思えるようになる。
つまり、“ありがたい言葉”は、言われた人の内側からエネルギーを湧き上がらせる魔法のような存在なのです。
あなたは、誰かにありがたい言葉をかけていますか?
この話を聞いて、「ああ、自分もあの時助けられたな」と思い出す人も多いはずです。
でも、今度はあなたの番です。あなたは最近、誰かにありがたい言葉をかけましたか?
「ありがとう」
「助かりました」
「あなたのおかげです」
どれも特別な言葉ではありません。
しかし、素直に、そして心から伝えることで、それは大きな意味を持ちます。
相手にとってその一言が“救いの言葉”になるかもしれません。
また、自分がかけた言葉が、いつか相手から返ってくることもあります。
人間関係はそういうもの。言葉はめぐり、思いもまためぐる。
そう考えると、日常の何気ない会話も、少し特別なものに見えてくるはずです。