雑務は“胆力”を鍛えるチャンス。レジリエンスを育てる思考法

こんにちは。
毛利まさるです。

「なんでこんなことしなきゃいけないの?」と思った経験はありませんか?

テスト前に深夜まで勉強した日。
意味があるのかもわからないプリントを何枚もやらされた日。
アルバイトでひたすら皿を洗い続けた日。

ふと、心の中で「これって本当に必要なの?」とつぶやいたこと、
誰にでも一度はあると思います。

「今やってることって、本当に人生に役に立つのか?」

この問いは、学生だけでなく、社会人になってからも頭をよぎります。
とくに、雑務や単純作業に追われているとき。
そんなとき、モチベーションを維持するのって、正直しんどいですよね。

しかし,そうした「意味がない」と思える時間にこそ、胆力が育っている、と。

胆力とは“やり抜く力”

胆力という言葉を聞いたことがあるでしょうか?

辞書的には「物事に動じない心。
大胆にして物怖じしない精神力」とあります。
簡単に言えば、「腹をくくる力」とか「どんな状況でも粘り強く進める力」といったところでしょう。

ビジネスで言えば、急なトラブルや理不尽な要求が来ても、慌てずに受け止め、冷静に対応できる力。
人生で言えば、思いがけない困難に見舞われたときでも、
自分を見失わず、前に進める力。それが胆力です。

そして、胆力を支える土台こそが、現代的に言うとレジリエンス(resilience)に繋がります。

なぜ、雑務が胆力を鍛えるのか?

では、なぜ「雑務」や「単純作業」が胆力を育てるのか。

それは、“意味をすぐに感じられないもの”に取り組む姿勢こそが、心の筋トレになるからです。

勉強も、部活も、社会人になってからの資料作成や報告書作成、誰かの尻拭いのような業務も、
一つひとつが「成果がすぐに見えにくい」ことばかり。

そんなとき、「これ、やる意味あるの?」と投げ出すのは簡単です。
しかし、レジリエンスの高い人は「この作業は“胆力”を鍛える練習なんだ」と捉え直せる人です。

それこそが、習慣としての「強さ」になっていきます。

胆力は、スポーツにおける基礎体力のようなもの

例えばスポーツ。いくらテクニックがあっても、
体力がなければ試合を最後まで走り抜けられませんよね?

胆力は、仕事における“基礎体力”なのです。

どんなにスキルがあっても、ちょっとしたミスやプレッシャーでメンタルが崩れたら台無しです。
しかし、胆力があれば、多少の困難にはびくともしない。

トップセールス、トップアスリート、トップクリエイター。
どの分野でも成功者が口を揃えて言うのが、「メンタルの強さ」。

それは、派手なスキルではなく、地味な習慣から生まれる胆力の強さにほかなりません。

胆力は“淡々とやる”ことからしか育たない

では、どうすれば胆力を育てられるか?

答えはシンプル。「淡々とやること」です。

評価されなくても、褒められなくても、成果が見えなくても、コツコツやる。

たとえそれが単純な作業であっても、「これは胆力トレーニングだ」と考えることが大切です。

もし今、「なんで自分だけこんな地味な作業ばっかり…」と思っているなら、それはチャンスです。

あなたの中のレジリエンスを鍛える最良の時間が来ているということですから。

胆力を築くということの本質

結局のところ、胆力とは「心の土台」。

そこが揺るがなければ、どんな時代の変化にも対応できますし、どんな職場の理不尽にも耐えられます。

そして、そこにしっかりと根を下ろせる人が、次のチャレンジで花を咲かせることができるのです。