
こんにちは。
毛利まさるです。
最近では、ファミリーレストランでロボットが料理を運び、
無人レジで支払いを済ませることが当たり前になっています。
こうした自動化が急速に進み、
人と一切会話を交わすことなく
食事を済ませることも可能になりました。
これは「静かに食事をしたい」
「店員に話しかけられるのが苦手」
という人にとって、非常に快適なシステムです。
また、店舗側にとっても
人件費削減という大きなメリットがあります。
しかし、別のファミリーレストランに行ったとき、
対照的な体験をしました。
店員さんがとても丁寧な接客をしてくれ、
明るく澄んだ声で
「いらっしゃいませ!」と迎えてくれたのです。
料理を運んでくる際も笑顔で対応し、
細やかな気配りが感じられました。
その瞬間、心が温かくなり、
「やはり人の対応には特別な価値がある」
と改めて実感したのです。
ロボットの配膳は効率的であるものの、
このような人ならではの温かさを提供することはできません。
これは、セールスの世界にも同じことが当てはまります。
最近では、オンラインでの営業活動が増え、
AIチャットボットや自動応答システムが導入されています。
顧客はWebサイトやFAQを使って情報を調べ、
自分で必要な答えを見つけることが求められます。
しかし、すべての人が情報を適切に処理し、
正しい判断を下せるわけではありません。
対面でのセールスであれば、
顧客の表情や声のトーンを読み取り、
「この部分が理解しづらいのではないか」
「ここをもう少し詳しく説明した方がいいのではないか」
と察することができます。
ただマニュアル通りに情報を伝えるのではなく、
相手の状況に応じて柔軟に対応し、
安心感を与えることができるのは、人間ならではの強みです。
たとえば、ある商品について
オンラインの説明文を読んだとします。
そこには基本的な情報は書かれていますが、
「このケースではどうなるのか?」
といった具体的な疑問が生じることがあります。
その場合、AIのチャットボットに質問しても、
定型的な回答しか返ってこず、
「結局、自分のケースには当てはまるのだろうか?」
と悩むことになります。
しかし、対面でセールス担当者に相談すれば、
「お客様の場合ですと、こういう使い方ができますよ」と、
より具体的で納得のいく説明をしてもらえるでしょう。
さらに、「実は、こういう使い方をしているお客様もいます」
といった追加の情報を提供してくれるかもしれません。
このように、相手の知りたいことをくみ取り、
最適な形で説明できるのは、人間ならではの能力です。
もしあなたが営業活動をしているのであれば、
自分が「ただの情報提供者」
になっていないかを意識してみてください。
商品やサービスの説明をするだけでなく、
相手が何を求めているのか、
どこに不安を感じているのかをくみ取り、
心から寄り添う姿勢があるかどうか。
それができる人こそ、これからの時代においても
求められ続けるセールスパーソンなのです。