売れないことの経験

こんにちは。
毛利まさるです。

あなたは、一生懸命営業活動をしているのに、
まったく成果が出ず、途方に暮れた経験はありませんか?

自分なりに工夫して提案しているのに、
思うように契約が取れない。

周囲の同僚は次々と成果を上げているのに、
自分だけが取り残されているような気がする。

そんな状況が続くと、
「自分には才能がないのではないか」
「向いていないのではないか」
と不安になることもあるでしょう。

しかし、実は「売れないことの経験」こそが、
セールスの世界で大きく成長するための貴重な財産になるのです。

たとえば、野球を例に考えてみましょう。
もし、あなたが正しいフォームを知らないまま、
たまたまヒットを打てたとします。

それは確かに嬉しいことであるものの、
そのままのフォームで打ち続けることができるでしょうか?

おそらく、次の打席では空振りを繰り返し、
やがて打てなくなるはずです。

一方で、何度挑戦してもヒットを打てなかった場合、
あなたはどうするでしょうか?

ただやみくもにバットを振るのではなく、
コーチに指導を仰ぎ、フォームを改善し、
バッティングの基礎を徹底的に学ぼうとするはずです。

そして、その努力を続けることで、
安定してヒットを打てる技術を身につけることができます。

この二つのケースを比べたとき、
長期的に成長するのはどちらでしょうか?

言うまでもなく、後者です。

適当にやっていたらたまたま成功したという人は、
成功の本質を理解していないため、
次にうまくいかなくなったときに修正する方法がわかりません。

しかし、何度も失敗しながら試行錯誤を繰り返してきた人は、
自分の弱点を理解し、それを克服する力を持っています。
その結果、最終的に安定して成果を出せるようになるのです。

この原理は、セールスの世界でもまったく同じです。

たとえば、初めて営業に出たときに、
偶然にも成約が取れたとします。

たまたま相手が商品に興味を持っていた、
タイミングが良かった、競合の提案が弱かった……。

理由はさまざまであるものの、
自分のスキルというよりは運に助けられた部分が大きい場合、
次の商談では思うようにいかなくなる可能性が高くなります。

一方で、何度訪問しても、何度提案しても、
まったく契約が取れない状況に陥った場合、
そのままではいけないと気づくでしょう。

そこで、話し方を工夫する、提案資料を見直す、
顧客のニーズをより深く分析する、
といった試行錯誤を重ねることになります。

最初はうまくいかなくても、この過程を経た営業パーソンは、
やがて確実に契約を取れる力を身につけていくのです。

「売れないことの経験」というのは、
一見すると辛いものです。

しかし、その経験があるからこそ、
営業の本質を理解し、
長期的に成功するためのスキルを磨くことができます。

たとえば、売れない状況が続いたときに、
「なぜ売れないのか?」と自問自答することで、
自分の課題が明確になります。

「話し方が単調なのか?」
「商品の魅力を十分に伝えられていないのか?」
「顧客の本音を引き出せていないのか?」
こうした気づきを得て、それを改善していくことで、
セールススキルは確実に向上していくのです。

だからこそ、「売れないことの経験」は貴重なのです。
もしあなたが今、思うように成果が出せずに悩んでいるのなら、
それは成長のチャンスでもあります。

ここでしっかりと基礎を固め、試行錯誤を続けることで、
やがて安定した成果を出せる
セールスパーソンへと成長していくでしょう。