
こんにちは。
毛利まさるです。
巻き込み力──仕事術の本当の要
あなたは社内で仕事を進めるときに「なかなか思うように物事が動かないな」と感じたことはありませんか?
計画は立てた、資料も整えた、正しいことも言っている。であるものの、周囲が動かない。
結果的に停滞してしまう。
これは実は多くの人が直面する壁です。
ここで必要なのが「巻き込み力」なのです。
正論だけでは動かない現実
ドラマや映画では、正論をズバズバ言って上司や同僚をうならせる社員が登場します。
とてもかっこよく見えますよね。視聴者からすれば「自分もああなりたい」と思うかもしれません。
であるものの、現実の職場でああいう人物はあまり存在しません。
なぜか。冷静に考えてみてください。
もし正論を言うだけで物事が動くのであれば、すでにそういう人があちこちに現れているはずです。
けれど、実際にはそうではありません。
それは「正論だけでは仕事は動かない」という事実の裏返しだからです。
巻き込み力の本質とは
では、なぜ正論では不十分なのか。
それは仕事が一人で完結するものではなく、必ず誰かの協力が必要だからです。
どれほど理路整然と説明したとしても、相手が納得しなければ動きません。
ここで必要なのが「巻き込み力」です。
巻き込み力とは、簡単に言えば「周囲を自然に協力させてしまう力」です。
周知徹底を行い、相手に理解してもらい、自分事として動いてもらう。
この一連の流れをつくれる人が仕事を前に進めるのです。
巻き込むための3つのステップ
- 相手の立場に立つ
自分の意見を通す前に、相手が何を大切にしているのかを理解することです。
例えば営業部門であれば「売上」や「顧客満足度」、経理部門であれば「正確さ」や「コスト管理」が関心事です。
相手の価値基準にあわせて説明すると、ぐっと協力を得やすくなります。 - 小さな賛同を得る
いきなり大きな改革や提案を理解してもらうのは難しいですけど、小さな合意を積み重ねていくと流れは変わります。
「ここはいいと思いませんか?」と確認しながら進めることで、相手が自分の意思で動いている感覚を持つようになります。 - 情報共有を怠らない
「なぜそれをやるのか」「どう進んでいるのか」をこまめに伝えることで、周囲は安心して動けます。
情報が不透明なままだと、人は不安から動きを止めてしまうのです。
巻き込み力を磨くと何が変わるか
巻き込み力を身につけると、社内の空気が変わります。
あなたがリーダーシップを発揮する場面だけでなく、
日常的な小さな仕事の場面でも「この人と一緒にやると進みやすい」と思われるようになります。
結果として、あなた自身の影響力も自然と高まっていくのです。
正論を言うだけでは仕事は進みません。現実の仕事の現場では「巻き込み力」こそが本当の仕事術です。
相手の立場を理解し、小さな合意を積み重ね、情報を丁寧に共有する。
この積み重ねによってこそ、人は動き、仕事は前進するのです。





