データに騙されない

こんにちは。
毛利まさるです。

あなたは、データを見て
「なるほど、そういうことか」と
一瞬で結論を出したことはありませんか?

その結果、後から実際の状況と異なることに気づき
「思っていたこととは違った」
とがっかりした経験もあるかもしれません。

データは私たちに多くの情報を与えてくれる貴重なツールですけど
同時に誤解を生み出す可能性も秘めています。

それは、データには因果関係と相関関係があり
前者を見誤るとデータが示す「真実」を誤解するからです。

物事には必ず因果関係があります。

しかし、相関関係があるからといって
必ず因果関係があるわけではありません。

たとえば、犯罪が多い地域には
多くの警察署が存在していることが多いです。

ここで、「警察署が多いから犯罪が多いのでは?」
と考えてしまうと、原因と結果を逆に捉えてしまうことになります。

実際には、犯罪率が高いため
警察署が多く設置されているという背景があるのです。

他には「チョコレートの消費量が多い国はノーベル賞受賞者が多い」
というデータがあります。

これはチョコレートを食べることで
ノーベル賞を受賞しやすくなるわけではありません。

相関関係だけで結論を出すと
誤った理解や不正確な判断につながるのです。

では、どのようにすればデータを見誤らずに
正確に解釈できるようになるのでしょうか?

一番大事なことは因果関係と相関関係を正しく区別することです。

因果関係と相関関係をしっかりと区別しましょう。

因果関係が成立するためには
「AがBを引き起こす」という直接的な関係が必要です。
相関関係は単に「AとBが同時に起こる」という関係に過ぎません。

たとえば、チョコレート消費量とノーベル賞の関係を
「因果関係」として捉えてしまうと
「チョコレートを食べればノーベル賞が取れる」
という極端な結論になってしまいます。

しかし、この二つのデータには直接的な因果関係はなく
他の共通要因(例:教育水準、生活水準など)
が絡んでいる可能性が高いのです。

データを見て「もしかしてこれが原因?」と考えた時は
まずその関係が因果関係であるかどうかを冷静に見極めましょう。

なぜならば相関関係だけで判断すると
結論が現実とはかけ離れたものになる恐れがあるからです。

データを誤解しないためには
因果関係と相関関係の違いを意識することが大切です。