アイドルはトイレにいかない

こんにちは。
毛利まさるです。

あなたは、誰かと接するときに
「この人は自分とは全く違う特別な存在だ」と感じ、
緊張してしまったことはありませんか?

例えば、著名な経営者や社会的地位の高い人物と話すとき、
「自分なんかがこの人と話していいのだろうか」と思ってしまい、
思うように言葉が出てこなかったり、
相手の一言一言に圧倒されてしまったりした経験があると思います。

その結果、十分に自分の意見を伝えられず、
「もっと堂々と話せば良かった」と後悔したことはありませんか?

それは、あなたがその相手を「特別な存在」として見てしまったからです。
私たちは、目上の人や有名な人を前にすると、
「この人は自分とは違う別世界の存在だ」と思いがちです。

しかし、その考え方こそが自分を萎縮させ、
本来の力を発揮できなくしているのです。

この心理状態は、実は「アイドルはトイレに行かない」という神話に
似ている部分があります。

以前、アイドルに対して「アイドルはトイレに行かない」といった
ネタが広まったことがありました。

もちろん現実にはそんなことはありませんけど、
この冗談が流行った背景には
アイドルという存在を「非日常的で神聖なもの」
として捉える心理があるからです。

ファンはアイドルを偶像視し、理想の姿を投影しているため、
彼女たちが日常的な行動をする姿を
想像することすら避けたくなるのです。

この「偶像視」は、セールスの現場でもよく見られます。
例えば、社会的に成功を収めた人物や企業の経営者と商談をするとき、
その相手を「特別な存在」と捉え、無意識のうちに自分を低く見積もってしまう。

その結果、必要以上に緊張してしまい、
本来であれば伝えられるべきポイントを伝えられずに終わってしまうこともあるのです。

それはなぜかというと、相手を「人間」として見ず、
「特別な存在」として認識してしまうからです。

「自分とは違う高貴な存在だ」と思うことで、
自分との間に壁を作り、コミュニケーションが難しくなってしまうのです。

これでは、本来のセールスマインドを発揮することができず、
相手との対話がうまく進まないだけでなく、
自分の価値を相手に伝えることもできなくなってしまいます。

ですので、こうした場合は
「相手も人間である」と認識することが重要なのです。
相手がどれほど社会的に成功している人物であれ、
「アイドルもトイレに行く」のと同じように、
その人も日常的な悩みやストレス、喜びを抱えて生活しています。

つまり、あなたと同じように悩み、考え
行動している「一人の人間」なのです。

この考え方を持つことで、相手に対して過剰にビビることなく、
冷静にコミュニケーションを取ることができるようになります。

もちろん、尊敬の念を持つことは大切です。
しかし、尊敬の念が過度になると、それは自分を萎縮させ、
「何も言えなくなる」「思うように話せない」といった状態に陥ります。

そのため、相手がどれだけ偉大な存在に見えても、
「この人もしょせんは人間だ」と割り切って考えることが大切です。

そうすることで、あなたは相手と対等に話すことができ、
自信を持って自分の意見や提案を伝えることができるようになるのです。

あなたも相手も同じ「人間」なのですから、
堂々と自分の意見や価値を伝えましょう。