テクニックに翻弄される人

こんにちは。
毛利まさるです。

ビジネスの世界には、様々なテクニックや心理戦術が紹介されています。
たとえば、セールスの分野でよく知られている
「フット・イン・ザ・ドア」と
「ドア・イン・ザ・フェイス」というテクニックがあります。

これらは交渉や依頼の場面で
相手に要求を承諾させるための心理テクニックです。

フット・イン・ザ・ドアは、小さな要求から始めて徐々に
大きな要求を受け入れさせる方法

ドア・イン・ザ・フェイスは、大きな要求をまず提示し
それを断らせた後に小さな要求を受け入れさせる方法

一見するととても便利そうなテクニックですよね。
とても勉強になった気がします。

しかし冷静になって考えてみてください。

結局のところ最初にするのは大きな要求が良いのか。
それとも小さな要求が良いのか。
一体どちらの方法が本当に効果的なのか?

と、余計に混乱してしまったのではないでしょうか。

多くのビジネス書がこれらのテクニックを紹介するだけで
その具体的な活用法や注意点を深掘りしていません。

テクニックに振り回されるリスクはここにあります。
テクニック自体は一時的には役立つかもしれませんけど
その背景にある心理や状況を理解せずに使うと
効果が半減するばかりか、逆効果になることさえあります

テクニックに頼る前に
まずはその背後にある本質を理解することが大切です。

ビジネスにおける交渉やセールスの本質は何でしょうか?
それは、相手との信頼関係を築き
相手にとって本当に価値のある提案をすることです。

テクニックに頼りすぎると、この本質を見失い
短期的な成果だけを追い求めてしまう危険性があります。

たとえば、商談の最終段階で、お客さんが購入を悩んでいるとします。

この場合、小さな「お試し購入」を提案することが良いでしょう。
ですから、フット・イン・ザ・ドアのテクニックということになります。

ここまでお伝えするともう勘の良いあなたはおわかりですよね。

あれ?これってわざわざテクニックの名前で伝える必要がある?
と疑問にわきますよね。

そうなんです。
そもそもセールスの本質を学べばテクニックを覚える必要がないのです。
テクニックありきで学ぶと余計に混乱するだけなのです。

テクニックはあくまで補助的な手段であり
最も大切なのは、セールスの本質です。
そこを学んでいきましょう。