成功の影にある危険サイン

こんにちは。
毛利まさるです。

突然ですけど、あなたの仕事が波に乗っている時、
評価が高まり成果も出ている時、
まさにそのタイミングは最も注意すべき瞬間です。

これは精神論でもなんでもなく、
実際に多くの人が落とし穴にはまる成功の影ともいえる現象です。

結論から申し上げますと
順調に見える時期ほど、自分の実力と成果が
正しく結びついているかどうかを確認することが大切です。

仕事において最も重要な視点の一つは、
「本当の力」を見失わないことです。
成果が出ているからといって、
それが必ずしも今の実力の証明とは限りません。

たとえば、あなたの仕事がスムーズに進んでいる背景には、
見えないところで誰かがフォローしてくれている可能性があります。

あるいは、過去に積み上げた経験や偶然の運が
味方してくれているだけなのかもしれません。

つまり、あなたが「苦労しなくてもできた」
と感じている状態こそ、注意すべきサインなのです。

このときに最も大切なことは、
「成果=自分の才能や優秀さ」と思い込まないことです。

仕事術の本質は、客観的に自分を見つめ直す姿勢にあります。

うまくいっているからといって天狗になった瞬間、
必ず大きな落とし穴が待っています。

私自身、過去に何度も同じ過ちを繰り返しました。

成果が出て褒められ、周囲から頼られ、
次第に「自分はできる人間だ」
と錯覚するようになってしまったのです。

しかし、それが続くうちに、少しずつ緊張感が薄れ、
学びや改善を怠るようになりました。

その結果、ある時期から急激に成果が出なくなり、
周囲からも評価を失っていったのです。

後になって気づいたのは、
「あのとき、実力が上がっていたのではなく、
 ただ運や環境に助けられていただけだった」
という事実でした。

このように、成果が出ているときほど、
冷静に「自分は本当に実力で結果を出しているのか?」
と自問自答することが必要なのです。

これは厳しいように思えるかもしれません。
しかし、長期的に成果を出し続ける人は、
必ずこのような内省の習慣を持っています。

うまくいっている時にこそ、足元を見つめ直し、
謙虚に、慎重に、自らを律することができるのです。

ただ効率的に作業をこなすことではなく、
常に自分の立ち位置と実力を正確に理解し、
それに基づいて次の一歩を選び取ることが大切です。

油断し、過信した瞬間から、スキルは緩やかに劣化していきます。
そしてその劣化に、自分自身が気づけなくなることが最も怖いのです。

成功している時ほど、周囲はあなたに好意的です。
だからこそ、本音を言ってくれる人も減り、
自分の甘さに気づきにくくなります。
そして、気がつけば「優秀だけれど近寄りがたい人」や
「昔はすごかった人」になってしまうこともあるのです。

ですから、もし今、仕事がうまくいっているのであればこそ、
日々の行動や姿勢をもう一度見直してみてください。

あなたは本当に、
昨日よりも今日、今日よりも明日、進化しているでしょうか?
結果ではなく、プロセスを大切にしているでしょうか?

うまくいっている時ほど、
自分を律し、謙虚になり、そして地に足をつけて前を見続けること。
これが、本当の意味で成果を持続させる「仕事術」なのです。