
こんにちは。
毛利まさるです。
ミーティングで自分の提案だけが浮いている気がしたり、
商談の場面で他の人と違うアプローチをしてしまったり。
そんな経験がある人は少なくないと思います。
そしてそのとき、多くの人はこう思うのです。
「自分が間違っているのではないか」と。
しかし、もしあなたがそう感じたときに
「こうした方がいいのに」
と心のどこかで強く思っていたとしたら、
そしてその行動によって他の人よりも良い結果を得ていたとしたら、
それはまぎれもなくあなたの“強み”なのです。
セールスにおいて成果を出す人には、
共通して「違和感を放置しない力」があります。
例えば、誰かが当たり前のようにやっている手法に対して、
「それって本当に意味があるのか?」と疑問を持つ。
あるいは、自分なりのやり方の方がしっくりくると感じて、
無意識にそれを実践している。
こうした一見“ズレている”ように見える感覚こそが、
実は価値ある強みなのです。
あなたが他の人と違うやり方を選び、
そしてその結果として成果が出ているのであれば、
それは偶然ではありません。
そこには必ず、あなたなりの「考え方」や
「選択の基準」があるはずです。
それを言語化することが、
あなたの強みを“再現性あるノウハウ”
に変えていく第一歩となります。
逆に言えば、理由を明確にしなければ、
それは再現性のない「たまたまの成功」
に過ぎないということです。
セールスの現場で何が怖いかといえば、
「なぜ成功したのかがわからない」ことです。
一度うまくいっても、次に同じように
成果が出せる保証がないからです。
だからこそ、まずは「自分が自然にやっている行動」
の背景にある理由を、ひとつひとつ振り返ってみてください。
たとえば、なぜ自分はそのタイミングで顧客に連絡をしたのか、
なぜその提案資料をあの順番で構成したのか、
なぜこの商談の冒頭で雑談を多めにしたのか。
そこには、あなたの経験や価値観、
顧客との向き合い方に基づいた“無意識の判断”が隠れています。
このような「自分の中の当たり前」を言語化することで、
それはノウハウへと変わります。
ノウハウになれば、再現性が生まれます。
そして再現性があれば、それは他人に教えることも、
自分自身が何度でも成果を出すことも可能になるのです。
セールスという仕事は、
数値化される結果ばかりに目が行きがちです。
しかし、本当に注目すべきなのは、
その結果を生み出したプロセスです。
どんなに優れた成績を出していても、
それが「なぜ」なのかを説明できなければ、
それは再現不可能な“偶然の産物”でしかありません。
あなたが何気なくやっている行動が、
他の誰にもできない優れた戦術である可能性があります。
だからこそ、周囲と違うと感じたときに、
自分を疑うのではなく、
「なぜ自分はそう考えたのか」
「その結果、何が起こったのか」を冷静に見つめることが、
プロフェッショナルとしての第一歩なのです。