
こんにちは。
毛利まさるです。
正論を言っているのに、なぜ苦しくなるのか
あなたは、間違ったことは言っていないのに評価されず、むしろ空気が悪くなった経験があったのではないでしょうか?
数字の根拠もある。市場の変化も説明できる。
理屈としては筋が通っている。
しかし、会議が終わったあとに残るのは、何とも言えない疲労感と徒労感。
その結果、正しいことを言ったはずなのに、なぜか自分だけが損をしている感覚になっていたと思います。
「これ以上言っても無駄なのかもしれない」
「だったら黙って従った方が楽なのではないか」
そんな考えが、頭をよぎる瞬間もあったかもしれません。
それはあなたの能力や伝え方が未熟だからではありません。
それは、職場が必ずしも“正論で動く場所ではない”からです。
上司に正論で戦っても、勝敗は決まっている
冷静に考えてみてください。
組織の意思決定には、論理だけでなく、立場、責任範囲、過去の経緯、感情、社内政治が複雑に絡み合っています。
正論は「正しい」ですが、「通る」とは限りません。
上司にとっては、正しさよりも「今期の説明がつくか」「前例と矛盾しないか」「自分の責任にならないか」の方が重要な場面も多いのです。
おわかりでしょうか?
ここで正論をぶつけ続けることは、議論ではなく消耗戦になりやすいのです。
だからと言って、何も考えずに従えという話ではありません。
信念をつぶすと、あとで自分が壊れる
正論を飲み込み続け、違和感を見ないふりをしても、短期的には波風は立たないでしょう。
しかし、長期的には確実に心がすり減ります。
「言っても意味がない」
「どうせ変わらない」
そう思いながら働く時間が増えるほど、仕事への主体性は失われていきます。
逆に言うと、自分の考えを完全に捨ててしまうと、成長の余地がなくなりえないのです。
では、どうすればいいのでしょうか。
正論は“戦う武器”ではなく、“自分を守る軸”にする
ここでおすすめしたいのは、正論を相手にぶつけるのではなく、自分の中に残すという選択です。
「自分だったら、こうする」
「このやり方の方が、将来的には合理的だ」
そうした考えは、表に出せなくても構いません。
メモとして残しておくのです。
それは誰かに見せるためではなく、未来の自分のための記録です。
ですので、今すぐ組織を変えられなくても、自分の思考を積み上げることはできるのです。
今できることに、自分のスパイスを入れる
完全に理想通りには動けなくても、与えられた枠の中で工夫はできます。
資料の構成を少し変える。
現場での伝え方を一段わかりやすくする。
顧客との会話で、一歩踏み込んだ仮説を試してみる。
すべてを変えようとしても無理なため、変えられる部分にだけ、自分のスパイスを入れる。
それだけでも、仕事の手応えは確実に変わります。
正論を捨てない。しかし、正論に縛られない
正論ばかりでは通じない。
しかし、正論を持たないままでは、自分を見失います。
上司に勝つ必要はありません。
評価の場で論破する必要もありません。
大切なのは、「自分はどう考えているのか」を静かに持ち続けること。
その思考の蓄積が、次の環境、次の役割、次のチャンスで必ず活きてきます。
今は評価されなくても、思考してきた人間は、環境が変わった瞬間に一気に伸びます。
あなたが今感じている違和感は、停滞ではなく、次のステージへの準備かもしれません。
正論に疲れたときは、戦うのをやめてください。
しかし、考えるのをやめないでください。
それが、長く働き続けるための、いちばん現実的な戦略です。





