
こんにちは。
毛利まさるです。
セールスはいらなくなるのか、という不安の正体
セールスの仕事をしていると、「もうチャット受付で十分なのではないか」
「生成AIがあれば、わざわざ営業はいらないのではないか」と感じたことがあったのではないでしょうか?
その結果、自分の仕事の価値が見えなくなり、不安だったと思います。
実は、その感覚自体はとても自然です。なぜなら、今の世の中は「調べれば答えが出る」環境が整いすぎているからです。
しかし、ここには一つ、決定的に欠けている視点があります。
それは、質問できる人しか救えていないという点です。
それはなぜか。
それは、質問するという行為自体が「すでに課題を課題として認識している状態」だからです。
生成AIもチャット受付も、興味や問題意識がある人しか使いません。
ですので、そもそもその人は放っておいても動く可能性が高いのです。
セールスが本当に価値を発揮する瞬間
では、セールスが一番力を発揮できるのはどこでしょうか。
それは「本人が問題だと気づいていない問題」に光を当てた瞬間です。
あなたは、「とりあえず現状で回っているから問題はない」と言われて、そこで会話が止まってしまった経験はなかったのではないでしょうか?
しかし、その裏側には必ず「言語化されていない違和感」や「見ないようにしている不便さ」があります。
ここを言葉にできるかどうか。
これこそがセールスの存在意義であり、AIにはまだ難しい領域なのです。
会話を掘り下げるとは、説得ではない
会話を掘り下げるというと、鋭い質問を投げることだと思われがちです。しかし、それは少し違います。
掘り下げるとは、相手の言葉の奥にある「前提」や「感情」を一緒に確認していく作業です。
表面的な要望に対して、「なぜそう思ったのか」「それが解決されたら何が変わるのか」を丁寧に辿っていく。
おわかりでしょうか?
ここで大切なのは、正解を当てにいくことではありません。
相手が自分の考えを整理できるように、横に並んで伴走する姿勢です。
説教臭さが出た瞬間に、会話は浅くなります。
成績が伸びない理由は、話し方ではない
成績が伸びないと、「もっと上手く話さなければ」「クロージング力を高めなければ」と考えがちです。
しかし、どれだけ話し方を磨いても、会話を掘り下げられなければ限界があります。
なぜなら、表層のニーズに対してどんな提案をしても、刺さらないためです。
逆に言うと、会話を掘り下げられない限り、どんな商品を扱っても成果が出ないのです。
プレッシャーの正体と向き合う
数字に追われる毎日で、「このままでいいのか」と感じている人も多いでしょう。
しかし、目標を達成しても満たされない状態が続くのは、スキル不足ではありません。
それは、仕事の意味を自分で再定義できていないからです。
ですので、会話を掘り下げるスキルを身につけることは、単なる営業技術ではなく、自分の軸を取り戻す行為なのです。
明日から意識するたった一つのこと
最後に一つだけ。
「相手の言葉を要約して返す」ことを意識してみてください。
質問しても答えが浅い場合、その人自身も整理できていないためです。
要約しても、ズレるため、再度修正してもらう。そのプロセス自体が、会話を深くします。
小さな行動であるものの、積み重ねると確実に変化が起きます。





