
こんにちは。
毛利まさるです。
キャラクターグッズから学ぶ、機能を超えた価値の作り方
あなたは、キャラクターグッズを手に取ったことがありますか?
たとえば、好きなアニメや映画のマグカップ、キーホルダー、フィギュア。どれも生活を劇的に便利にしてくれるものではありません。
それでも、多くの人がそれを欲しがるのはなぜでしょうか。
理由は単純です。キャラクターグッズには「共有」という価値があるからです。
「一緒にいる感覚」が生む価値
お気に入りのキャラクターが描かれたノートを机に置いておく。
それだけで、どこか安心する。頑張ろうという気持ちになる。
これは決して錯覚ではなく、心理的な「同伴意識」からくるものです。
人は「共に時間を過ごしている」と感じるだけで、安心感やモチベーションを得られます。
たとえば、小さなフィギュアがあるだけで、日常の中に“推し”が存在する。
その存在が、静かに心を支えてくれる。
つまりキャラクターグッズの本当の価値は、「機能」ではなく「時間を共にする安心感」にあります。
機能以外の価値をどう伝えるか
では、あなたの製品やサービスはどうでしょうか?
もしあなたが営業やマーケティングの立場にあるなら、セールストークの中で「機能」ばかりを説明していませんか?
機能の説明はもちろん大切です。
しかし、機能だけでは「選ばれる理由」にはなりません。
それよりも、「その製品があることで、どんな感情をもたらすか」「どんな時間を共に過ごせるか」という視点こそが、本当の魅力を引き出します。
たとえば、カフェで提供されるコーヒー。味の良さや香りの豊かさも価値であるものの、
それ以上に「この空間で自分をリセットできる」「誰かと語らえる時間をつくってくれる」という体験に価値を感じている人が多い。
あなたのサービスも同じです。
単に「便利だから」ではなく、「あると安心する」「自分を支えてくれる」「毎日がちょっと楽しくなる」
そんな情緒的価値を伝えることができれば、顧客の心は確実に動きます。
キャラクターグッズの“裏側の設計”を見習う
キャラクターグッズの世界では、デザイン一つにも明確な意図があります。
色合い、素材、重さ、手触り
すべてが「持っている時間を心地よくするため」に設計されています。
つまり、使う人の心理状態に寄り添って作られているのです。
この考え方は、ビジネスにも応用できます。
製品やサービスを紹介するとき、「どんな感情を共有したいか」「どういう時間を過ごしてほしいか」という設計思想を持つこと。
それこそが、ユーザーに“長く愛される”ブランドを生み出します。
「推しのいる時間」は誰にでも必要
キャラクターグッズが持つ最大の力は、「日常をちょっと特別に変える」ことです。
机の上に飾られた小さなフィギュアは、ただのプラスチックではありません。
それは、自分の好きな世界とつながる象徴であり、心の拠りどころです。
営業やマーケティングの世界でも、これと同じ構造が見られます。
人はモノを買うのではなく、「意味」を買う。
そしてその意味は、製品と共に過ごす時間の中で強化されていくのです。
したがって、「お客さんと時間を共有できる存在」であることが、これからの企業に求められる価値の形です。
単に売るだけでなく、使っている時間そのものに寄り添うこと。
それが“推しのいる時間”を提供するということなのです。





