
こんにちは。
毛利まさるです。
「良かれと思ってやったのに、なぜか怒られてしまった…」
そんな経験はありませんか?
例えば、相手に心配をかけたくなくて黙っていたのに、「なんで共有してくれなかったの?」と後で責められてしまった。
そんなことって意外とよくあります。
特に社内営業の場面では、こうしたすれ違いが大きな誤解や信頼関係の崩壊につながることもあるのです。
では、どうすればそういった悲しい誤解を防げるのでしょうか?
沈黙は美徳…ではない
昔の日本では「黙っていればわかる」「言わずもがな」という価値観がありました。
相手の気持ちを察することが美徳とされていたのです。
しかし、現代のビジネスの現場ではそれが必ずしも通用するとは限りません。
特に社内営業においては、情報共有の遅れがトラブルを引き起こす原因になります。
良かれと思って取った行動が、相手にとっては「勝手に動かれた」「相談がなかった」と見なされるリスクがあるのです。
「きっとわかってくれる」は幻想
「相手のことを思って、心配させないようにした」
「今言っても負担になるだけだと思って」
こういった気遣いは一見すると優しさに思えます。
であるものの、相手の立場に立ってみれば「なぜ黙っていたのか」
「自分のことを信用していないのか」と受け取られる可能性もあります。
つまり、「きっとわかってくれる」は幻想です。
社内営業では、丁寧な説明と相手への配慮を“言葉にして伝える”ことこそが、信頼の礎になります。
共有とは、相手への敬意
良かれと思って行った行動を共有することは、自分の正当性を主張するためではありません。
むしろ、相手に「あなたの立場も配慮しましたよ」
「こういう背景がありましたよ」と伝えるための手段です。
たとえ結果が失敗だったとしても、そのプロセスを共有することで、「ちゃんと考えてくれていたんだな」と相手は感じてくれます。
これは社内営業において非常に大切な“信頼の通貨”のようなものです。
不安やトラブルを未然に防ぐ知恵
情報を共有しておくことの最大のメリットは、相手の不安を未然に防ぐことができる点です。
「知らなかった」「聞いていない」という不満が生まれると、信頼を取り戻すのは非常に大変です。
逆に、「教えてくれてありがとう」と思ってもらえると、あなたの行動は次への信頼につながります。
この一手間が、実は後々のトラブルを減らし、円滑な関係を築く“未来への保険”になるのです
「説明責任」は面倒ではない、武器である
説明することに躊躇してしまう人も多いと思います。
「わざわざ言うほどのことでもないか…」
「細かく話すとややこしくなるかも…」と。
しかし、きちんと説明できること自体が、あなたの論理性や思考力の証明になります。
特に社内営業では、この「説明力」が相手を動かす大きな武器になります。
誰にとっても“伝える”努力は必要
「わかってくれるだろう」「察してくれるはずだ」という希望的観測を手放して、「伝えよう」「共有しよう」という意識に変えてみてください。
それだけで、人とのすれ違いは格段に減り、あなたの誠実さや信頼感は確実に伝わるようになります。
“The single biggest problem in communication is the illusion that it has taken place.”
ジョージ・バーナード・ショー
コミュニケーションにおける最大の問題は、それが起こったという錯覚である
伝えたつもりで、伝わっていない。
これこそがコミュニケーション最大の罠です。
ちなみに、他にも心に残る言葉としては、
「沈黙は金であることもあるが、伝えないことは時に罪である」
「伝えたかどうかではなく、伝わったかどうかが重要である」
そして「説明を惜しまない人は、信頼を積み上げられる人である」が挙げられます。