
こんにちは。
毛利まさるです。
「あの成果、自分一人で出した」と思った経験はありませんか?
頑張った仕事が評価されたとき、「これは自分が一人でやりきった成果だ」と胸を張りたくなる瞬間、ありませんか。
寝る間も惜しんで資料を作り、何度も提案を練り直し、最後の最後まで粘った。
確かに、あなたが努力したことは間違いありません。
しかし――そのときに、ふと立ち止まってほしいのです。
「決して君一人の功績ではない」という視点を。
看板の力、環境の恩恵を忘れてはいけない
まず冷静に考えてみましょう。
あなたは一人で会社を立ち上げたわけではない。
法人格も、ブランドも、社会的信用も、すでに用意されたステージの上に立っているわけです。
その時点で、すでにあなたは「会社の力」を借りているのです。
これは、社内営業の基本にもつながる感覚です。
「自分が出した成果だから自分だけが評価されるべきだ」と思い込んでしまうと、
周囲との連携や支援への感謝が抜け落ち、結果的に“孤立する人”になってしまいます。
一人で打ったホームランではない
たとえば、あなたが受注を取った営業で考えてみましょう。
プレゼン資料は誰が整えてくれたのか?
契約処理をしてくれたのは誰か?
その商品を開発して、提供できる形にしてくれたのは誰か?
あなたが“打った”ホームランは、見えないところで何人ものサポーターが“バット”を削ってくれたり、
“球場”を整えてくれていたから成り立っているのです。
これを忘れずにいることが、社内での信頼や応援を呼び込む“種まき”になります。
「評価される人」と「応援される人」の違い
ビジネスの現場では、優秀なだけでは長くやっていけません。
評価される人はたくさんいますが、「応援される人」は限られているのです。
そして、「応援される人」に共通するのは、“自分の功績に驕らない姿勢”です。
成果を挙げた瞬間に「周囲のおかげです」「いつも助けてもらっています」と言える人は、次のチャンスも自然と舞い込んできます。
人は、そういう謙虚な人を助けたくなるものです。
成果の裏にある小さな支援を拾い上げよう
業務中、ふとしたミスをフォローしてくれた事務担当。
忙しい中、あなたの代わりに確認してくれた同僚。
無理な依頼にも応えてくれた開発チーム。
そういった“小さな支援”に気づく力を持っているかどうかが、
社内営業において最も大きな差を生みます。
私の知り合いで、社内から絶大な支持を受けている人がいます。
その人は、成果を出すたびに周囲に感謝の言葉をかけていました。
「このプロジェクトは、〇〇さんの支えがなかったら無理でした」と本気で言うのです。
もちろん、ただの社交辞令ではなく、その人の目には“本当に感謝している”という真剣さがにじみ出ていました。
「会社という器」を使えるありがたさを知ろう
そもそも、会社という“場”を使っている時点で、すでに多くの支援を受けているのです。
たとえば、名刺に会社名が入っているだけで、社会的信用は上がります。
ひとりのフリーランスがアポイントを取るのと、大手企業の営業が連絡を入れるのとでは、相手の反応はまったく違いますよね。
この“ブランドの恩恵”を意識できているかどうか。
そこにこそ、ビジネスマンとしての成熟度が表れるのです。
成果を出した瞬間こそ、自分を試されている
「成果が出たときに、人の本性が出る」と言われます。
それは、成功したときにこそ、謙虚さや感謝が試されるということ。
うまくいっている時期に“あの人、感じ悪いな”と思われてしまうと、次は味方がいなくなります。
逆に、成功しても「みんなのおかげです」と言える人は、どんどん味方が増えます。
そしてまた次の成果が出やすくなります。結局、謙虚な人ほど得をする構図になっているのです。