「そのうち慣れる」の科学。習慣化を信じれば不安は味方になる

こんにちは。
毛利まさるです。

「新しい環境で、不安を感じたことはありませんか?」

新しい部署に異動したとき。新しい上司のもとで働くことになったとき。
あるいは、転職して一から人間関係を築くことになったとき。

「やっていけるかな……」と心細くなった経験は、誰にでもあるはずです。

そんなとき、誰かが「そのうち慣れるよ」と言ってくれたことはありませんか?

気休めのように聞こえるかもしれません。
しかし実は、その言葉には人間の持つ本質的な強さ「習慣化の力」が隠されているんです。

「慣れる」は人間に備わった自然な仕組み

新しい環境に身を置くと、誰でも不安になります。

なぜなら、私たちの脳は「未知のもの」に対して警戒心を抱くようにできているからです。

しかし、時間が経つにつれて、その不安は薄れていくものです。

これは脳の働きによるもので、一定の行動や刺激が繰り返されると、
それが「当たり前」と認識されるようになります。

つまり、環境に対するストレスや違和感は、「繰り返し」の中で緩やかに和らいでいくのです。

これはまさに習慣化の力です。

「慣れた」ことがどれだけあるか、振り返ってみよう

たとえば、小学校に入学したときのことを思い出してみてください。

最初は、教室に入るだけでドキドキしていたはずです。
ランドセルを背負って、緊張しながら通っていた日々。

しかし、半年もすれば、登校も給食も、友達との会話も、
すっかり“当たり前”になっていたのではないでしょうか。

バイトを始めたとき、初めて運転したとき、引っ越したとき

その都度「慣れる」までの時間は違えど、確かに私たちは“慣れて”きたはずです。

不安は「今だけ」の感情

慣れる前は、不安やストレスがつきまといます。

「自分にできるのか?」
「周囲とうまくやっていけるのか?」
「評価されるのか?」

こうした感情は自然なものですが、習慣化されてしまえば、それらの不安は確実に薄れていきます。

だからこそ、不安に飲み込まれてしまうのではなく、こう考えてみてください。

「この気持ちは“今だけ”のものなんだ」と。

習慣の力を信じることが、レジリエンスになる

逆境や困難に立ち向かう力、いわゆる「レジリエンス」
これは特別な人だけが持つ能力ではありません。

習慣化を信じること。

つまり、「そのうち慣れる」と自分に言い聞かせることは、
あなたのレジリエンスを育てる第一歩になります。

不安を抱えているのは、あなたが変化に対して誠実だから
その感情ごと、まるっと受け止めてみましょう。

そのうえで、「でもまぁ、慣れるか」と肩の力を抜くのです。