
こんにちは。
毛利まさるです。
あなたは先月よりも進歩しましたか?
厳しい言葉かもしれませんけど、これは私自身の経験からです。
ある時、営業で成果が出ていた私は、
その成功パターンを「型」として定着させ、
毎回同じような流れで行っていました。
事実、それで一定の成果は出ていたのです。
しかし、ある日、上司に言われました。
「また同じことを繰り返してるけど、もっと工夫はないのか?」
一瞬、耳を疑いました。
なぜなら、それは私にとって「成功体験」だったからです。
失敗するよりは成功したパターンを繰り返すほうが良いに決まっている。
そう思っていたのです。
であるものの、そのときの私は大きな勘違いをしていました。
そのパターンは「成功の再現」ではなく、
「成長の停止」だったのです。
冷静になって振り返ると、
自分のやっていたことは「過去の成功にすがる行為」でした。
さらに良くしようという姿勢もなければ、
今の自分を超えようとする意思もありませんでした。
そこにあったのは、現状維持という心地よい落とし穴。
そして、その落とし穴こそが、
営業にとって最も危険な「思考停止」だったのです。
営業の世界では、昨日のやり方が明日通用するとは限りません。
市場は常に動き、顧客のニーズも日々変化しています。
その変化に応じて、自分自身のやり方や
考え方も進化させる必要があるのです。
セールスメンタルとは、まさに「変化に前向きである心構え」そのものです。
「昨日と同じやり方」を選ぶのは楽です。
失敗のリスクも少なく、成果がある程度読める。
しかし、それは同時に「停滞」でもあります。
ほんのわずかでもいいから、
「先月よりも進歩した部分があるか?」
「新しい提案をしてみたか?」
「顧客の反応に応じてアプローチを変えてみたか?」
こうした小さな問いかけの積み重ねが、
営業というフィールドでは大きな差となって現れるのです。
私がその上司の言葉に納得できたのは、
しばらく経ってからでした。
成果が落ち始め、パターンの限界を痛感したとき、
「もっと工夫はないのか?」という言葉が頭に浮かびました。
そのとき、ようやくわかったのです。
あの言葉は、私の未来の可能性を
見越して投げかけられたものだったのだと。
それ以降、私は自分に問いかけるようになりました。
「先月の自分と比べて、何か一つでも進歩したことはあるか?」
それは大きなことでなくていいのです。
話し方のテンポ、資料の見せ方、質問の仕方
どんな小さな変化でもいい。
ただし、それが意識的な変化であること。
それが、自分自身を常に更新し続けるための
セールスメンタルの核心だと、今は確信しています。
「変わらない安定」は存在しません。
変わり続けることでしか、安定は保てないのです。
成功体験にすがることなく、昨日よりも一歩だけ前に出る。
その積み重ねが、未来の自分の価値を決めるのです。