こんにちは。
毛利まさるです。
あなたが仕事で成果を出しはじめると
周囲から「すごい」と称賛されたことがあります。
実はこれには注意が必要です。
最初はその言葉をうれしく感じます。
「すごいですね」と言われることは確かに気持ちの良いものです。
しかし、その状況が当たり前になると、
気づけば「もっと褒められたい」と感じるようになり
賞賛を得られないことに不満を感じたり
賞賛が足りないと自分の価値が揺らぐような感覚に陥ることがあります。
私はこれを「承認欲求のモンスター」と呼んでいます。
このモンスターは静かに
そして確実に人の心をむしばんでいきます。
賞賛を得ることが普通になり
いつしか「称賛してくれない人が失礼」
とまで感じるようになるのです。
その結果、他者への感謝や共感が薄れ
自己中心的な態度が目立つようになります。
なぜこのようなことになるのでしょうか?
それは人間の本能と深く関係しています。
人は認められたいという欲求を持っています。
特に仕事で成功を収めると、この欲求が強化されます。
「もっと褒めてほしい」「もっと認めてほしい」
といった感情が湧き起こるのです。
また、成功を続けることで
「自分は特別な存在だ」
と無意識に思い始める人もいます。
この感覚が、さらなる承認欲求を生み
モンスターを育てる土壌となるのです。
「自分はそんなことにはならない」と思うかもしれません。
しかし、このモンスターは例外なく
成功者の元に訪れます。
そして多くの場合、本人が気づかないうちに心を侵食していきます。
たとえば、かつては謙虚で周囲に感謝を示していた人が
いつの間にか横柄な態度を取るようになってしまった例を
目にしたことはありませんか?
そうした人々は、かつての自分を忘れ
モンスターに支配されているのです。
逆に言うと、成功した人ほどこのモンスターの餌食になりやすいと言えます。
それは成功が、賞賛を得る機会を増やすからです。
では、どうすればモンスターに
取り込まれずに済むのでしょうか?
その方法は数多くありますけど、今回は二つ紹介します。
一つは、感謝、もう一つは目的を再認識することです。
まず成功は一人の力で得られるものではありません。
上司や同僚、顧客など、多くの人々の支えがあってこその成果です。
賞賛の言葉を受け取るたびに、その背景にある支援や
協力に感謝をする習慣を持つことが大切です。
次に目的を再認識しましょう。
仕事の目的は成果を出すことや課題を解決することであり
賞賛を得ることではありません。
自分の中で「なぜこの仕事をしているのか」を定義し
賞賛を目的にしないよう心がけましょう。
成功を手にすることで訪れる承認欲求のモンスター。
これを無視することはできません。
感謝を忘れず、賞賛を目的とせず、周囲との関係を大切にすることが
その対策となります。
ぜひ覚えておいてください。