
こんにちは。
毛利まさるです。
同じように説明しているはずなのに、ある人にはすんなり伝わり、別の人にはまったく伝わらない。
あなたは、そんな経験をしたことがあったのではないでしょうか?
一生懸命に説明したのに、「結局、何が言いたいの?」と言われてしまう。
あるいは、こちらの意図とはまったく違う理解をされ、話がズレていく。
その結果、手応えのない商談が続き、どこを直せばいいのかわからなくなったと思います。
それは、話し方以前に日本語の構造をどう捉えているかに原因があるからです。
まずは一つの問題を解いてみてください
少し突然であるものの、次の文章を読んでみてください。
A国の経済成長率は、輸出額が増加する一方で、輸入額の伸びがそれを上回らない限り、プラスを維持する。しかし、輸出が増加しても、国内消費が著しく低迷し、その減少分が輸出による利益を相殺してしまう場合には、成長率はマイナスに転じる。
この文脈において、A国の経済成長率がマイナスになった場合、確実に言えることは( )である。
選択肢は以下です。
① 輸出額が減少した
② 国内消費が低迷した
③ 輸入額の伸びが輸出額の伸びを上回った、または国内消費が減少して輸出利益を相殺した
④ 輸出額が増加し、かつ輸入額の伸びもそれを上回った
いかがでしたでしょうか?
すぐに答えを選べましたか?
実はこの問題、流し読みをするとかなり引っかかります。
理由は明確で、「上回らない限り」「しかし~場合には」という二重構造が含まれているためです。
なぜ人によって理解がズレるのか
この文章では、
・成長率がプラスになる条件
・成長率がマイナスになる例外条件
が混在しています。
しかし、人は無意識のうちに
「前半だけ読む人」
「後半の印象だけで判断する人」
に分かれてしまうのです。
ですので、正解は③になります。
輸入が輸出を上回った場合または、国内消費の落ち込みが輸出の利益を打ち消した場合。
マイナスになった理由は一つとは限らない、という構造です。
おわかりでしょうか?
理解できない人が悪いわけではありません。
文章自体が、誤読を誘発しやすい構造になっているのです。
商談で起きているのは、まさにこれです
営業の現場でも、同じことが起きています。
「説明はしました」
「資料にも書いてあります」
しかし、伝わったかどうかは別問題です。
どれだけ正しい説明をしても、相手の頭の中で再構築されなければ意味がありません。
丁寧に話しても、構造が複雑なままだと、理解されないため、結果につながらないのです。
逆に言うと、伝わらない説明を続けている限り、成果になりにくいのです。
誤解されない人が無意識にやっていること
成果を出している人は、「正確に話す」よりも
「誤解されない構造で話す」
ことを重視しています。
一文に条件を詰め込みすぎない。
例外は必ず切り分ける。
結論を先に置く。
どれか一つを変えるだけで、相手の理解度は大きく変わります。
ですので、説明力を高めるとは、話術を磨くことではないのです。
思考を整理し、日本語の構造を整えることなのです。
もし今、「説明しても手応えがない」と感じているなら、それは能力の問題ではないかもしれません。
伝え方の構造が、少しだけズレているだけです。
同じことを話しても、伝わる人と伝わらない人がいる。
その差は、才能ではなく設計の差です。
今日からは、「何を言うか」だけでなく、「どう理解される構造になっているか」を意識してみてください。
その一歩が、停滞感から抜け出すきっかけになります。





