得したと感じてもらう営業術

こんにちは。
毛利まさるです

あなたとの30分

営業という仕事は、単に商品やサービスを説明する時間ではありません。

むしろ「お客さんとどのような時間を共有するか」に本質があるのです。

ここで考えてほしい問いはシンプルです。
あなたとの30分で、お客さんに何を与えることができたのか?

契約の有無や即効性のある成果にとらわれすぎず、少しでも「得をした」と思ってもらえること、もしくは「これから得しそうだ」と期待してもらえること。
それこそがセールスメンタルの真価だといえるのです。

セールスは「時間の交換」

セールスの場は、モノやサービスを売るだけでなく、「時間の交換」の場でもあります。

お客さんは忙しい中で30分を差し出してくれているのです。
その時間に対して、あなたが提供できる価値が「ただの説明」だけでは、失望を招きかねません。

逆に言えば、たとえ商談が成約に至らなかったとしても、「この30分は役に立った」「話を聞いてよかった」と思ってもらえれば、それは次につながる大きな一歩となります。

「得した感覚」が残るかどうか

ここで大事なのは、お客さんの心に「得した感覚」を残すことです。

例えば

  • 今すぐ使える豆知識を伝えた
  • その人の課題を言語化してあげた
  • 新しい選択肢や未来の可能性を提示した

こうした小さな発見や気づきがあれば、人は「話してよかった」と感じます。
セールスは商品紹介の場であるものの、同時に「学びの場」であり、「気づきの場」でもあるのです。

得を感じるのは「実利」だけではない

得というと、お金や利益のような「実利」を思い浮かべるかもしれません。
しかしセールスにおける「得」はもっと幅広いものです。

例えば「安心感を得た」「この人は信頼できそうだと思えた」という感情も大きな価値です。
お客さんがあなたとの時間を通じて心を軽くしたり、前向きな気持ちになったりしたなら、それは立派な成果です。

つまり、セールスメンタルとは「どうすれば相手の心をプラスにできるか」を常に意識する姿勢だといえるでしょう。

30分をデザインする

では、どうすれば「得した感覚」を生み出せるのでしょうか。

ポイントは、30分という時間をあらかじめデザインしておくことです。
流れに任せるのではなく、目的に沿った構成を描いておくのです。

例えば、最初の5分でアイスブレイクと課題のヒアリング。
次の15分で提案や事例紹介。最後の10分でまとめと未来のイメージを共有する。

このように枠組みを意識しておけば、無駄に話が逸れることなく、相手に価値を渡せる確率が高まります。

価値を感じさせる「視点のプレゼント」

セールスにおける最大の贈り物は「新しい視点」です。

商品やサービスの説明を超えて、「この選択肢を取ったら未来はこう変わりますよ」というイメージを伝えることができれば、相手は「得した」と感じます。

この視点のプレゼントは、価格や機能以上に人の心を動かすものです。
なぜなら、人は「未来の可能性」を想像したときに大きなエネルギーを得るからです。