1%の出来事は必然?セールスメンタルを強化する確率思考の仕事術

こんにちは。
毛利まさるです。

1%の事象が数多く起きる理由

あなたは仕事の現場で「こんなことはめったに起きないはずなのに、なぜか起きた」という経験はありませんか?

たとえば、商談で相手の反応が予想外に良かったり、逆にミスが連続して発生したり。
こうした出来事を「偶然」と片づけてしまうことは簡単です。
しかし、確率の仕組みを少しだけ理解すると「偶然」ではなく「必然」と言えるケースがあるのです

確率の基本をセールスに重ねる

まず、確率の考え方から整理してみましょう。

ある1つの事象が1%の確率で起きるということは、裏を返せば99%の確率で起きないということです。
これを小数にすると0.99になります。

ここで重要なのは、この「起きない確率」が連続する場合どうなるか、という点です。
もし100種類の事象がそれぞれ1%の確率で起きるとしたら、100回すべてが「起きない」という確率は0.99を100回掛け合わせることで算出されます。

計算式にすると0.99の100乗で、その結果はおよそ0.366となります。
つまり「すべてが起きない」という確率は36.6%しかなく、
逆に言うと「少なくとも1つが起きる」確率は残りの63.4%にもなるのです。

この数字を見ればわかるように、それぞれが1%という低い確率でも、数が集まればそのうちのどれかは必ず起きることが見えてきます。
セールスの現場で言えば、100件のアプローチをすれば、そのうちのどれかが成果につながる可能性が高いということです。

セールスメンタルにおける確率の活かし方

セールスメンタルを強化するために、この考え方は大きなヒントになります。

営業活動では「どうせ無理だ」と思ってしまうことがよくあります。
しかし、1件1件の成功確率が低くても、数を積み重ねることで可能性が大きくなるのです。
むしろ、数をこなすことによって「起きないはずのことが起きる」状態を自分で引き寄せることができると言えます。
これを知っているだけでも、行動を継続するモチベーションにつながります。

心理的な落とし穴を避ける

一方で、注意しなければならないのは「一回の成功体験に過剰に依存する」ことです。

たとえば、たまたま1%の確率で成功したからといって、
それを「自分の実力だ」と思い込むと、次回以降で同じような成果を再現できないことに悩むことになります。

重要なのは「低い確率でも数を重ねれば起きる」という法則を理解し、冷静に受け止めることです。
その上で再現性を高める仕組みを作るのが、本当の意味でのセールスマインドの強化です。

確率の先にある行動と継続

Never let the fear of striking out keep you from playing the game.
三振することを恐れて、試合に出ることを諦めてはいけない

Babe Ruth ベーブ・ルース

1%の出来事は珍しいようで、数が増えれば必然になります。

だからこそ、セールスにおいても「1件で結果が出なかった」と落胆する必要はありません。
100件取り組んでいれば、その中で6割以上の確率で何かしらの成果が生まれるのです。

これを知っている人と知らない人では、同じ状況でも心の余裕が大きく変わります。
セールスメンタルを整えるとは、こうした数字の裏側を理解し、冷静に積み重ねる姿勢を持つことなのです。