
こんにちは。
毛利まさるです。
質疑応答に困らないコツ
プレゼンや説明会の後に訪れる質疑応答。
準備していたスライドまでは順調だったのに、質問タイムになった途端に頭が真っ白になった経験はありませんか?
想定していなかった質問を受けると、冷や汗が出てしまうこともあるでしょう。
実は、質疑応答で困らない人は、センスや瞬発力があるからうまく答えられるわけではありません。
彼らが強いのは「想定済み」であるからです。
そしてその想定を助けてくれるのが、生成AIなのです。
想定質問をAIで作成する
今の時代、質疑応答対策はAIを活用すれば驚くほど効率的にできます。
たとえばChatGPTなどの生成AIに「この内容でプレゼンをしたとき、想定される質問を10個出してください」と頼むと、かなり精度の高い質問リストが出てきます。
しかも、それらの質問はあなたが気づかなかった視点を含んでいることが多いのです。
人間はどうしても、自分の話の流れや得意分野の枠内で質問を想定しがちです。
しかしAIは客観的に、一般的な疑問、専門的な深掘り、リスクへの懸念といった多面的な質問を提案してくれます。
これを利用すれば、質疑応答の想定精度は格段に上がります。
「会社情報」をどこまで入れるか
とはいえ、AIに質問を生成してもらうときに注意が必要なのが、「どこまで会社の情報を入れてよいか」という点です。
社内の資料や戦略的な情報をAIに入力してしまうと、機密保持の観点からリスクが発生します。
ですので、AIの利用前に必ず会社で確認を取ることが大切です。
たとえば、「この内容は社外秘に該当するか?」「社内限定の資料をAIに入力しても問題ないか?」を、上司や情報セキュリティ部門にチェックしてもらうのです。
ここを曖昧にしたまま進めてしまうと、万一の情報漏えいにつながりかねません。
生成AIの使い方は非常に便利であるものの、企業情報の扱いを誤ると信用問題に発展します。
AIを活用すること自体は悪いことではなく、むしろ推奨すべき流れです。
大切なのは、ルールを理解し、安全な範囲で活用する姿勢です。
想定質問を「ストーリー化」する
AIから質問をリストアップしてもらったら、それを単に暗記するのではなく、「ストーリー」に落とし込むことがポイントです。
たとえば、「なぜこの戦略を採用したのですか?」という質問が出たとします。
このときに答えを単発で用意するのではなく、「過去→現在→未来」という流れで説明できるように整理しておくのです。
この方法は、質問に答えるだけでなく、聞き手に「この人は本質を理解している」と感じさせる効果もあります。
つまり、AIが生成した質問リストは、あなたの思考を深めるための「鏡」なのです。
それをもとに自分の考えを言語化し、ストーリーとして構築することで、質疑応答の瞬間にも落ち着いて対応できるようになります。
質疑応答の本当の目的
多くの人は質疑応答を「テスト」と考えています。
質問に正しく答えられるかどうかが勝負だと。しかし本当の目的は、「信頼関係をつくる時間」にあります。
質問者はあなたを困らせるために質問しているのではなく、「もっと理解したい」と思っていることがほとんどです。
だからこそ、完璧な回答を目指すよりも、「相手の意図をくみ取り、誠実に応じる姿勢」を見せることが重要なのです。
準備の段階でAIを活用して多角的な質問を想定しておけば、本番でも余裕を持って答えられます。
その余裕が、聞き手との信頼を生むのです。
想定質問をつくるときの心構え
AIに質問を作らせるときは、「正確さよりも多様性」を意識しましょう。
完璧な質問リストを求めるよりも、いろんな角度からの質問を出してもらう方が有効です。
その中から、自分のプレゼンの弱点や改善点が見えてきます。
また、AIが生成した質問をそのまま信じ込むのではなく、「この質問は自分の話の流れで本当に出そうか?」と自分の頭で再確認することも忘れないようにしましょう。
AIと人間、それぞれの強みを組み合わせることで、より実践的な質疑応答の準備ができます。





