
こんにちは。
毛利まさるです。
手段が目的になってしまう落とし穴
あなたは「手段の目的化」という言葉を聞いたことがありますか?
これは本来あるべき目的を見失い、手段そのものを追いかけてしまう現象です。
たとえば営業の現場で「アポ数を増やせ」というKPIが課されたとします。
このとき、アポを増やすこと自体が目的化してしまい、質を度外視した「無理やり取ったアポ」が増えてしまうことがあるのです。
ですけど、そもそもアポを取るのは商談を増やし、最終的には契約を獲得するためですよね。
契約数を増やすという本来の目的から外れてしまうと、アポがいくら増えても意味がなくなってしまいます。
目的を見失うと努力が無駄になる
この手段の目的化は営業だけではありません。
資料作成を例にしてみましょう。
上司に「わかりやすい資料を作れ」と言われたとき、わかりやすさを意識するあまりデザインに凝りすぎて、
本来伝えるべき内容が薄れてしまうことがあります。
つまり、見た目を良くするという「手段」が目的になってしまっているのです。
これは「時間をかけて頑張ったのに、成果につながらない」という残念な結果を招きます。
常に「なぜやるのか?」を問いかける
大切なのは「これは何のためにやるんだっけ?」と立ち止まって考える習慣です。
手段と目的を明確に分けること。
アポは契約のため、資料は理解のため、会議は意思決定のため。
このようにゴールを見据えた上で手段を選ばなければ、仕事が形骸化してしまいます。
特に会社の中では数値や行動目標がKPIとして設定されることが多いですけど、
その数字を追いかけることが目的になってしまった瞬間、本来の成果からずれてしまう危険があります。
仕事術としての応用
この考え方を日常の仕事術に応用すると、「目的に直結することから優先する」という視点が持てるようになります。
メール返信一つにしても、ただ返すことが目的ではなく、相手の理解を深めたり、信頼を積み重ねることが本当の目的です。
だから、短い時間であっても丁寧に書く価値があるのです。
逆に「全員に返事をした」という達成感が手段の目的化になってしまうと、実際には何も進んでいないことになります。
手段の目的化は気づかないうちに起こります。
だからこそ、常に「なぜやるのか?」と問い直すことが必要です。
仕事においては契約、成果、信頼といったゴールが必ずあるはずです。
そのゴールを忘れなければ、どんなKPIやタスクも本来の意味を持ち続けます。





