
こんにちは。
毛利まさるです。
「やる気があればなんでもできる」の落とし穴
「やる気さえあればなんでもできる!」というフレーズを聞いたことがあると思います。
確かに心を鼓舞する力強い言葉ではあります。
ですけど、実際に私たちが日常で直面する課題を「やる気」だけで乗り越えられるかというと、必ずしもそうではありません。
むしろ多くの人が経験しているのは「やる気が出ないから始められない」「気分に左右されて継続できない」といった現実です。
やる気を待っている間に時間はどんどん過ぎていきます。
結局、やらなければならないことは溜まっていき、自分を責めてさらに気分が落ち込むという悪循環になる。
これでは、やる気というものがいかに不安定なものかがよくわかります。
やる気の正体は「仕組み」
実際に高い成果を出している人たちは、常に「やる気に満ちている人」ではありません。
彼らの多くは、やる気ではなく仕組みで動いています。
たとえば毎朝のランニングを継続している人に「毎日そんなにやる気があるのですか?」と聞けば、
多くは「もう習慣だから特に考えていない」と答えるでしょう。
ここに大きなヒントがあります。
つまり「やる気を出す」のではなく「やる気がなくてもできる仕組み」を作っているのです。
机の上に参考書を置いておけば自然と勉強を始められる。
運動用の服を前日に準備しておけば翌朝のハードルが下がる。
こうした環境や習慣が、やる気に頼らず行動を継続させるカギなのです。
習慣がレジリエンスを育てる
レジリエンスとは「逆境に立ち向かう力」と訳されることが多いですけど、その本質は「継続できる力」でもあります。
困難に直面したときに「やる気が出ない」と立ち止まってしまう人と、
「仕組みがあるからとりあえず動く」人では、その後の展開が大きく違ってきます。
毎日コツコツ続けている人が強いのは、感情に左右されにくいからです。
彼らは「今日はやる気がないからやめよう」とは考えません。
無心で、ある意味「歯磨き」と同じように淡々とこなしていく。
だから続けられるし、気がつけば大きな成果に結びついているのです。
やる気を必要としない設計をしよう
では、どうすれば私たちも「やる気に頼らない仕組み」を作れるのでしょうか。
第一歩は「行動のハードルを下げる」ことです。勉強をするなら机の上にテキストを置いておく。
筋トレをするなら家の一角にヨガマットを敷きっぱなしにしておく。
小さな行動を始めやすい環境を整えることが、やる気に頼らずに行動を続けるための工夫です。
また「記録を残す」のも効果的です。
日記やアプリに「今日もできた」と記録することで、継続が可視化され、次もやらないと気持ち悪いという心理が働きます。
これは「習慣の力」を後押しする有効な仕掛けです。
幻想から現実へ
「やる気があればなんでもできる」というのは、あくまで精神的なスローガンに過ぎません。
現実は「やる気がなくてもできる仕組み」を持っている人が強いのです。
だからこそ私たちが意識すべきは「やる気を出す方法」ではなく「やる気に頼らなくても動ける仕組みを整えること」。
それがレジリエンスを高める最短ルートです。





